(CNN) 米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏と共和党候補ドナルド・トランプ氏によるテレビ討論会が26日、ニューヨーク州のホフストラ大学で開かれ、両氏が90分間にわたって舌戦を展開した。
NBCテレビのニュース・アンカー、レスター・ホルト氏が司会を務め、両氏は雇用や税制改革、銃規制、黒人差別から環境、外交、テロ対策まで、さまざまな問題で意見を戦わせた。
終盤はトランプ氏がクリントン氏のスタミナ不足を主張し、クリントン氏がトランプ氏による過去の女性差別発言を指摘するなど、個人攻撃の応酬となった。
トランプ氏が攻撃的な発言を繰り返す一方、クリントン氏は終始冷静な表情を保ち、トランプ氏の発言内容について何度も事実確認を求めた。
ただ両氏とも従来の自身の主張に沿った立場を貫き、大きなミスはみられなかった。支持率に大きな影響はないとの見方が強い。
討論会で最も注目を集めた瞬間のひとつは、オバマ米大統領の「出生問題」についての議論。
オバマ氏はケニア生まれで、大統領の法的資格となる米国生まれではないのではないかなどと主張する「バーサー運動」に関連し、トランプ氏は先ごろ、オバマ氏は米国生まれだと認める発言をしていた。
クリントン氏は、トランプ氏が「人種的なうそ」を長引かせたと非難。クリントン氏は「トランプ氏は人種差別的な行動を長い間行ってきた」と指摘した。
一方、トランプ氏は、クリントン氏が2008年の大統領予備選でオバマ氏に対して厳しい批判を行ってきたと指摘。実際以上に自分をよく見せようとしてもうまくいかないと切り返した。