シリア停戦崩壊、アレッポへの空爆激化 200回の報告も

アレッポへの空爆が激化しているという

2016.09.25 Sun posted at 17:29 JST

(CNN) 米国とロシアが主導したシリア停戦が事実上崩壊し、北部アレッポでは反体制派の支配する東部が激しい空爆にさらされている。

現地からの最新映像は、病院のベッドで血を流しながら泣き叫ぶ子どもたちや、がれきの下から助け出される乳児の姿を伝えている。

今月12日に成立した停戦は1週間以内に事実上崩壊し、アサド・シリア政権軍は改めてアレッポ東部への攻撃開始を宣言。反体制派によれば、空爆は停戦前よりさらに激化した。

負傷者らの救助に当たる市民ボランティア組織「シリア民間防衛隊(SCD)」の責任者によると、23日朝以降の空爆は約200回に上り、がれきの中で救出作業が続いている。空爆による死者は郊外を除く市内だけで100人以上、負傷者は数百人に上っているという。ただしCNNは現時点で死者数を確認できていない。

同責任者によれば、23日夜から24日朝にかけての救出作業中にも近くで空爆があり、SCDのメンバー少なくとも5人が負傷。このうち1人は重体に陥った。

反体制派団体「アレッポ・メディア・センター(AMC)」の活動家は23日、同日だけで60回以上の空爆があり、市内各地で子どもたちを含む計50人以上ががれきの下に閉じ込められたと語った。激しい空爆のため、救出チームが現場に近づけないとも訴えた。

また在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(SOHR)」によると、政権軍が24日、アレッポ北部を制圧したのに対し、反体制派が同日中に奪還作戦を開始した。作戦が成功したかどうかについて、同日深夜の時点では情報が錯綜(さくそう)している。

AMCはSCDの話として、アレッポ北部の空爆にロシア軍機が参加したとの見方を示した。CNNはロシア当局にコメントを求めたが、回答は得られていない。

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