(CNN) 米カリフォルニア州チャンネル諸島サンタローザ島でマンモスの頭蓋骨(ずがいこつ)の化石が発掘され、人類のアメリカ大陸への移住とマンモス絶滅の関係に新たな光を当てる可能性があるとして注目が集まっている。
発掘チームのモニカ・バグビー氏によれば、「完全なマンモスの頭蓋骨で、状態も非常にいい」という。
バグビー氏によれば、興味深いのは頭蓋骨の大きさだ。コロンビア・マンモスにしては小さいし、体高1.2~1.8メートルだったピグミー・マンモスにしては大きすぎるという。
バグビー氏は「頭蓋骨の発見は、このマンモスが両種の中間の大きさだったという可能性を開くものだ。完全に小型化したピグミー・マンモスになる途中の過渡期のマンモスが存在したのかもしれない」との見方を示す。
米地質調査所(USGS)が頭蓋骨の近くにあったサンプルを調べたところ、1万3000年ほど前のものであることが確認された。
サンタローザ島では北米で最も古いとみられる人類の化石も見つかっているが、この化石の年代もちょうど同じころにさかのぼる。
専門家は、人類とマンモスがチャンネル諸島で同じ時期に暮らしていたのかどうかに関心を寄せている。
USGSのダン・マーズ氏は「人類がやってくる前にマンモスは絶滅していた可能性もあるし、人類がマンモス狩りをして絶滅させてしまった可能性もある」と指摘。
しかし、3つ目の仮説として、氷河期の終わりに海水面が上昇してマンモスが食糧不足に苦しむなか、人類が移住してきて最後の一撃となったのではないかとの見方を付け加えた。
マンモスの頭蓋骨を発掘 米加州