パンダ絶滅の恐れやや後退、個体数が17%増 IUCN

パンダ絶滅の恐れは、やや後退した

2016.09.05 Mon posted at 11:16 JST

(CNN) 国際自然保護連合(IUCN)は5日までに、野生生物の絶滅の危険度を示す「レッドリスト」を改訂し、ジャイアントパンダの危険度を1段階引き下げる一方で、ヒガシゴリラは絶滅の危険度がさらに高まったとして1段階引き上げた。

ジャイアントパンダは2004年から2014年にかけて個体数が17%増えたとして、「絶滅危惧IB類(Endangered)」から「絶滅危惧II類(Vulnerable)」に引き下げられた。

中国に生息するジャイアントパンダの数は2014年の統計で1864頭となり、04年の1596頭から増加した。

中国政府による取引禁止や保護区指定などの対策が奏功し、国際的な協力関係も進展。しかし気候変動の影響で生息地の竹林が脅かされるなど、依然として絶滅の危険にさらされる状況に変わりはない。

一方、アフリカのコンゴ(旧ザイール)やルワンダ、ウガンダに生息するヒガシゴリラは内戦の影響や密猟の横行で個体数が過去20年の間に70%以上も激減して推定5000頭を切り、近い将来に絶滅する危険性が極めて高いとされる「絶滅危惧IA類(Critically Endangered)」へと引き上げられた。

ヒガシゴリラの2亜種のうち、ヒガシローランドゴリラは1994年に1万6900頭だった個体数が2015年には3800頭と77%も減少。マウンテンゴリラは1996年から続いていた減少に歯止めがかかり、880頭前後にまで回復している。

これで類人猿6種のうち、ヒガシゴリラ、ニシゴリラ、ボルネオオランウータン、スマトラオランウータンの4種が絶滅危惧IA類に分類された。残るチンパンジーとボノボも絶滅危惧IB類に指定されている。

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