比南部ダバオで爆発、14人死亡 大統領「テロ行為」

フィリピン南部ダバオで爆発があり、15人が死亡

2016.09.03 Sat posted at 10:20 JST

(CNN) フィリピン南部ミンダナオ島のダバオで2日夜、爆発があり、国営フィリピン通信(PNA)によると、少なくとも14人が死亡、71人が負傷した。ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は今回の爆発がテロ行為によるものだとの見方を示した。

爆発は現地時間の同日午後10時ごろ、アテネオ・デ・ダバオ大学近くのロハスの夜市で起きた。この夜市は数千人が集まることで知られている。

PNAによると、ドゥテルテ大統領は各地の検問所で車両の捜索や人々の身体検査を行う権限を警察と軍隊に与えた。ただ、戒厳令は敷いておらず、人身保護令状の請求権も停止していないとしている。

ドゥテルテ氏は地元のダバオの爆発現場付近を訪れ、「我々はテロリズムの台頭と対峙(たいじ)しなくてはならない」と言明。今回の件をテロとみなし警察に対応させる意向を明らかにした。

犯行声明は出ていないが、ドゥテルテ氏は過激派による報復の可能性があるとしている。

爆発はダバオ市内の夜市で起こった

CNN系列局ABS-CBNによると、マーティン・アンダナール大統領報道官は、イスラム過激派アブサヤフや麻薬密売組織が犯行に関与している可能性があると述べた。爆発現場で爆破装置とみられる機器の部品が見つかったという。

ドゥテルテ氏は犯罪に対して容赦ない姿勢を示している。地元紙フィリピン・デイリー・インクワイヤラーの集計によると、大統領に就任した6月末以降、警察や自警団に殺害された麻薬密売の容疑者は832人に上った。警察発表では、就任後3週間で少なくとも239人が死亡したとしている。

またフィリピン軍はアブサヤフとの戦闘を続けている。政府は同国南部に拠点を置くイスラム系戦闘員との和平協議を進めているが、アブサヤフはその枠外にいる。

爆発現場から100メートルほど離れた学生寮にいた19歳の女子大学生は、就寝しようとしたら爆発音が聞こえたと証言。外に出ると緊急部隊が展開し、道路は封鎖されていたという。「爆破予告は至る所である。この爆発では同級生が亡くなった」と語った。

比南部ダバオで爆発、死者

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