「高度な文明から届いた信号」、実は地球由来だった?

ロシアのゼレンチュクスカヤ展望台がとらえた信号は地球由来?

2016.09.01 Thu posted at 12:20 JST

(CNN) 地球から約94光年離れた恒星系から届いた謎の信号は、地球外生命体が発信したわけではないらしい――。ロシアの天文学者が31日、そんな見解を発表した。

問題の信号はヘルクレス座にある恒星「HD164595」の周辺から発信され、ロシアの展望台が2015年5月に検知。人類を超える高度な文明から発信された可能性もあるとして、地球外知的生命体の探査活動(SETI)に参加する天文学者らが大きな関心を寄せていた。

しかし天文学者のユリア・ソトニコワ氏は31日、ロシア科学アカデミー特別天体物理観測所を通じて声明を出し、この信号について「地球に由来している可能性が最も大きいことが分かった」と発表した。

ロシア国営タス通信によると、ソトニコワ氏は信号の発信源については明らかにしなかったが、「地球のじょう乱」に起因する可能性が大きいと話している。

信号は「地球のじょう乱」に起因する可能性が大きいという

可能性の1つとしてとして考えられるのが人工衛星だ。ロシア科学アカデミーのアレクサンダー・イパトフ氏は、旧ソ連時代に同じ展望台が「異常信号」を検知したが、詳しく調べた結果、ソ連の軍事衛星から発信されていたことが分かったというエピソードを紹介した。

今回の騒ぎは、ロシアのゼレンチュクスカヤ展望台が謎の信号をとらえたという30日の報道が発端だった。SETIに参加する研究者などは今後も、地球外生命体から発信される信号を求めて観測を続ける方針。

「高度な文明から届いた信号」、実は地球由来?

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