火星滞在を疑似体験、科学者6人が1年の環境テスト終了 米

火星滞在のシミュレーションを終えて施設を出る参加者たち

2016.08.29 Mon posted at 17:59 JST

(CNN) 米ハワイのマウナ・ロア山に設けられた火星の環境を模した施設でこのほど、科学者6人が1年におよぶ環境テストを終えた。火星旅行の実現へ向けた一助となりそうだ。

米航空宇宙局(NASA)の出資によりハワイ大学が実施した今回のテストでは、火星の環境を想定しマウナ・ロア山斜面の海抜2500メートルに設置したドーム型の施設の中で、科学者らが365日を過ごした。この種のテストでは最長の滞在期間となった。

テストの目的は限定された厳しい環境の中で、いかにメンバーが結束し、与えられた任務を遂行できるかを見極めることにある。地球から火星までの航行には6カ月かかるとみられており、有人探査が実現した場合、宇宙飛行士らは狭い宇宙船内での長期間の共同生活に耐えなくてはならない。

テストを統括したハワイ大学のキム・ビンステッド教授は、「長期に及ぶ宇宙探査に伴う障壁を除去しようというNASAの取り組みに貢献できたことを誇りに思う」と述べた。

ハワイ大学では2017年、18年に予定されている次回のテストの参加者を現在募集している。

火星旅行実現へ1歩

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