トルコ軍、ISIS支配下の町を攻撃 シリア国境沿い

国境付近に展開するトルコの戦車と武装車両

2016.08.24 Wed posted at 19:19 JST

イスタンブール(CNN) トルコ国営アナトリア通信によると、トルコ軍は24日未明、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が支配するシリア北部の国境沿いの町、ジャラブルスへの攻撃を開始した。

同通信は当局者らの話として、シリア国境沿いのトルコ領土をISISの脅威から守るのが目的だと伝えた。

トルコの砲兵部隊と米主導の有志連合に所属する戦闘機が出撃した。国境沿いにはトルコ軍の戦車や特殊部隊も展開しているという。

ジャラブルスは国境からシリア側へ1キロ足らずのユーフラテス川西岸に位置する町。国境沿いの主要都市で唯一、ISISが支配を続ける町だ。

国境のトルコ側のガズィアンテプ市内では20日、結婚式の会場でISISによるとみられる爆弾テロが起き、54人が死亡。同国で今年最悪のテロとなった。

これに対してトルコのチャブシオール外相は22日、「国境地帯からISISを完全に追放しなければならない」と宣言した。軍は21日以降、同じガズィアンテプ県にあるカルカミスの住宅地を迫撃砲で攻撃。さらにシリア側の標的に対しても攻撃を繰り返している。

トルコ軍は22日、シリア北部マンビジの北方で、シリアのクルド人民兵組織「人民防衛隊(YPG)」の部隊にも砲撃を加えた。マンビジはジャラブルスから南へ約40キロ離れた要衝。クルド人主体の部隊が先月、ISISからの奪還を宣言した。

トルコ軍とYPGはともにISISという共通の敵と戦っている。しかしトルコ当局は、YPGがトルコの非合法クルド人武装組織「クルディスタン労働者党(PKK)」とつながっているとして敵視し、自国側へ入り込むことを断固阻止する構えを示している。

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