ニューヨーク(CNNMoney) リオデジャネイロ五輪の競泳で金メダルを獲得した米国のライアン・ロクテ選手が強盗被害に遭ったとうそをついた問題で、同選手の大手スポンサーが22日、相次いで契約の解除を発表した。
水着ブランドのスピードは「当ブランドの価値観に反する行動を容認することはできない」としたうえで、これまでの「数多い業績」に感謝し、同選手が「前へ進み、この経験から学ぶことを願う」と述べた。
同社はまた、ロクテ選手のスポンサー料のうち5万ドル(約510万円)をブラジルの子どもたちに寄付する方針を明らかにした。
ロクテ選手は同日、スピード社の決定を尊重するとの声明を出し、「長年の提携が与えてくれたチャンスに感謝する」「ともに達成してきた成果を誇りに思う」と述べた。
衣料ブランドのラルフローレンは、リオ五輪のために結んだロクテ選手との契約を更新しないと表明した。同社のツイッター公式ページにはメダルを着けたロクテ選手の写真が掲載されていたが、同日中に取り下げられた。
米国選手団にマットレスを提供した日本の寝具メーカー、エアウィーヴも契約解除を決めたと発表した。
今年4月に同選手と契約した脱毛サービスチェーン、ジェントル・ヘア・リムーバルのウェブサイトには、今もロクテ選手の写真が掲げられている。しかし同社は声明で「当社は従業員と同様、ビジネスパートナーにも高い水準を求める」と述べ、契約打ち切りを発表した。
百貨店チェーンのメイシーズも、店舗内に掲げたロクテ選手の広告を撤去しているとのうわさが流れた。しかし同社は22日、これは五輪閉幕にともなう模様替えだと説明した。
ロクテ選手は14日未明にリオ市内で強盗に襲われたと主張していた。しかし当局の調べで、同選手ら4人が実際には市内のガソリンスタンドで器物を損壊したり、建物に放尿したりしていたことが判明。同選手は謝罪の声明を出し、話を誇張し過ぎたと反省の弁を述べている。