トランプ陣営、マナフォート選対議長が辞任

トランプ陣営の選対本部議長だったポール・マナフォート氏が辞任

2016.08.20 Sat posted at 09:59 JST

(CNN) 米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は19日、声明を出し、トランプ陣営の選対本部議長を務めていたポール・マナフォート氏が辞任したと発表した。

トランプ氏は声明で、「マナフォート氏から今朝、選挙陣営から辞任したいとの申し出があり、私がそれを受諾した」と言及。そのうえで、代議員の取りまとめや共和党全国大会などで陣営を主導したマナフォート氏の仕事ぶりに感謝の意を表した。

トランプ氏に近い筋によれば、マナフォート氏はトランプ氏に対し、自分の存在が不要な混乱を招くようになったと述べ、こうした状況に終止符を打ちたいとの意向を伝えたという。

大統領選投票日まで3カ月を切った時点でのマナフォート氏の辞任は、トランプ陣営の権力の中心で変化が起きていることを示す。

トランプ氏は16日、米オンライン・ニュースサイト「ブライトバート・ニュース」の会長、スティーブ・バノン氏を陣営の最高責任者に、ケリーアン・コンウェー氏を陣営責任者に昇格させる人事を発表。一時は陣営内で影響力を固めていたマナフォート氏だが、この人事を受け傍流に追いやられた形となっていた。

トランプ陣営内で人事の刷新が進む

トランプ陣営の幹部が離脱するのは、元選対本部長のコーリー・ルワンドウスキ氏が6月に陣営を去って以来、2度目。

マナフォート氏をめぐっては、ウクライナで親ロシア派の利益を代表していたのをはじめ、海外で広範なロビー活動を行っていた経歴に対する捜査が進んでいる。これに対しマナフォート氏は自己弁護を展開。メディアにも反論している。

米国の捜査当局者によると、親ロシア派のヤヌコビッチ前ウクライナ大統領をめぐる汚職疑惑に絡み、米連邦捜査局(FBI)と米司法省が、同氏らの汚職を助ける目的で米国の企業や金融機関が使われていなかったか調べを進めている。マナフォート氏の会社が行っていた仕事も捜査対象に含まれているという。

捜査当局者らによれば、マナフォート氏は今のところ捜査の焦点にはなっていない。ただ、進行中の捜査であり、検察当局はいかなる可能性も排除しない姿勢を示しているという。

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