NY女性が実践する「ごみゼロ生活」<2> 1人でも世の中は変えられる

プラスチックの包装をさけるため、歯磨き粉も自分で作るローレン・シンガーさん。材料は、ココナツオイルと重曹、ペパーミントオイルだ

2016.09.04 Sun posted at 09:06 JST

(CNN) 包装を排除し、歯磨き粉を自作するなど、もはやシンガーさんはごみゼロ生活のエキスパートだが、そんなシンガーさんでも、16オンス(約450グラム)の小瓶がいっぱいになる程度のわずかな量ではあるが、プラスチックごみがたまってしまう。

例えば、果物や野菜に張られている小さなシールはリサイクルできない。またシンガーさんは服を古着屋でしか買わないが、服の値札に付いている小さなプラスチックも小瓶に直行することになる。

「プラスチックは誰もリサイクルしない。自分がごみを集めるのは、回避するのが困難な問題を発見しやすくするため」(シンガーさん)

自分のごみをチェック

シンガーさんは、ごみを減らすよう人々に働きかけることがごみ問題を解決する手段のひとつと考えている。

シンガーさんは、環境にやさしいライフスタイルを始める最も簡単な方法は、何でもいいからとにかく始めることだと語る。再利用可能な瓶に入っている飲み物を飲んだり、農家の市場を訪れるなど、どんなに小さなことでもいいから最初の1歩を踏み出すことだ。

次に、自分のごみを細かく調べ、自分が何を捨てているかを把握する。大量の食品廃棄物があれば、食べ物が腐らないよう少量ずつこまめに買うことを検討すべきだ。

我々が使うプラスチックの22~43%がごみ捨て場に行くという調査も

最後に、自分が使用する製品を変える。例えば、竹製の歯ブラシを使用したり、ボトルに入った液体ソープではなく固形のせっけんを使ったり、家を掃除する際、市販の化学薬品ではなく酢を使ってみる。やってみると、これらの方が効果的で安上がりと気付くだろう。

大して費用はかからない

シンガーさんはこれまでに生活費を大幅に節約できただけでなく、一般の人に比べはるかに健康的な食生活を送っている。この最小限の物で暮らす「ミニマリスト」的なライフスタイルをシンガーさんは大変気に入っているが、このライフスタイルはごく少数の特権階級の人々のためだけのものではないという。

「これはオーガニック製品を買う余裕のある上流階級の白人だけの話と思われがちだが、まったくおかしな例えだ。私は逆にごみゼロの生活を送ることで、多くの物が買えるようになった」(シンガーさん)

目的がお金の節約であろうと、地球を救うためであろうと、ごみゼロのライフスタイルは試す価値がある。

シンガーさんは「私は自分のライフスタイルを変え、何千キロものごみの削減に成功した」とし、「1人でも世の中は変えられる。大事なのはそれを成し遂げたいと強く願うことだ」と付け加えた。

連載終わり

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