民主化運動の学生リーダー3人に判決、実刑免れる 香港

民主化要求デモのリーダーとして罪に問われた香港の学生3人に対する判決が下った

2016.08.16 Tue posted at 11:50 JST

香港(CNN) 香港で2014年に民主化要求デモを主導したとして罪に問われた学生リーダー3人に対し、香港の治安裁判所は15日、社会奉仕活動などを命じる判決を言い渡した。

判決では、3人とも純粋に政治的理想を追求していたという主張が認められ、実刑は免れた。

黄之鋒氏(19)は14年9月の集会に参加したとして先月起訴され、有罪判決を受けて80時間の社会奉仕を言い渡された。この時の集会がきっかけとなり、香港では中心部の道路などを占拠する「雨傘運動」が2カ月にわたって続いた。

同集会に参加した羅冠聡氏(23)は、他人をそそのかして非合法集会に参加させたとして有罪を言い渡され、120時間の社会奉仕を命じられた。

2014年のデモでスピーチする当時17歳の黄之鋒氏= Diego Laje/CNN en Espanol

もう1人の周永康氏は、禁錮3週間、執行猶予1年を言い渡された。当初は80時間の社会奉仕を命じられる予定だったが、ロンドン留学を予定していることに配慮して変更された。

判決では、「被告は3人とも政治的理想を信じ、(香港)社会の現状を憂慮して意見や要求を表明した」「その動機は自らを利することでも、他人に危害を加えることでもなかった」と認定した。今後の政治活動への参加にも制約はかけなかった。

黄氏は今年に入って新党「香港衆志」を結成し、来月の選挙で香港の議会に当たる立法会に民主派議員を送り込むことを目指す。自身は19歳で被選挙権がないことから、羅氏が立候補を表明している。

両氏は今後も民主化要求運動を続ける意向で、黄氏は12日にCNNの取材に応じ、「雨傘運動にかかわったことは一切後悔していない」と話していた。

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