警官が黒人射殺、抗議デモが暴徒化し放火も 米中西部

警官による黒人射殺をめぐり、抗議デモが暴徒化した=WITI

2016.08.15 Mon posted at 13:06 JST

ウィスコンシン州ミルウォーキー(CNN) 米中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで13日、盗品の銃を持っていた黒人の男(23)が警官に射殺された。市内では同日、これに抗議するデモの参加者らが暴徒化し、警官4人が負傷した。

警察によると、ミルウォーキー北郊で13日午後、警官2人が不審な車を止めたところ、乗っていた男2人が走って逃げた。警官は2人を追跡し、銃を持った1人に対して何度か発砲。男は腕と胸を撃たれて即死した。

男が持っていたのは今年3月に近くで起きた強盗事件で盗まれた銃で、23発の弾丸が込められていたという。

現場周辺では同日夜、これに抗議するデモが起きた。バレット市長が14日の記者会見で語ったところによると、当初は平和的な抗議行動だったが、夜が更けるにつれて参加者らが暴徒化した。

警察車両にも被害が出た

デモ隊はガソリンスタンド1カ所を含む6店舗に火をつけ、警官隊に石を投げつけた。警察車両7台が損傷を受け、17人の逮捕者が出た。同市長は「これまで目にしたことのない事態だった」と述べた。

市長は警察がデモに冷静に対応したと強調した。警察側は発砲しなかったが、群衆からの流れ弾で16歳の少女が負傷した。命に別条はないという。

男を射殺した警官は24歳で、ミルウォーキー警察での勤務歴は6年。現場付近では今月9日に男性2人が死亡する殺人事件が発生するなど、治安の悪さが指摘されていた。市議会議員の1人は、市内にまん延する黒人差別が暴力につながったと訴えている。

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