ハイヤー運転免許に「英語試験」、ウーバーが反発 英

2016.08.14 Sun posted at 17:33 JST

ロンドン(CNNMoney) 英ロンドンの交通行政当局は14日までに、非英語圏諸国の出身者が個人資格のハイヤー運転免許を申請した場合、英語テストを課す新たな方針を決めた。今年10月1日から実施予定。

試験は、乗客との料金折衝や安全走行の確保などで問題のない意思疎通を図る上で必要と強調している。

これに対し配車サービス大手の「ウーバー」は異論を唱え、英語での会話能力テストは支持出来るとしながらも2時間もかける記述テストは不必要と反論。記述試験は安全走行の実現や顧客との円滑な会話を確保する以上の要件を満たすことを要求していると主張した。

同社はロンドン市内の顧客に対し電子メールを送付し、カーン市長に英語テストの再考を促す活動を要請し、市長に送付する見本の手紙も添えた。

英語テストが実施されれば、個人資格のハイヤー運転免許や再更新を申請する数千人規模の運転手に影響すると声明で主張。記述試験「B1」に合格しなければ免許を失い、路頭に迷う人間も出てくると強調した。

同社はさらに、所属中の運転手はハイヤー運転免許を獲得する前に厳しい審査を受けていると指摘。運転免許を少なくとも3年間保持し、身辺調査や地理の習熟試験に合格しているとした。この試験の中には語学の理解度なども含まれているとしている。

交通行政当局が想定するB1試験は、運転手が再三遭遇する事態での自己表現能力や異例な事態に陥った時の一般的な説明能力などの審査を盛り込んでいる。テストの水準は英語が母国語の9~11歳の言語能力に見合うものにするという。

試験では2時間の読解と記述の課題の他、より短時間での会話や聴取能力が試される。英会話と聴取能力の検定のみとなっている英国籍の申請審査よりは厳しい内容となっている。ロンドンの交通行政当局は個人資格のハイヤー運転免許の取得に必要な英語テストについて、ロンドン名物の車体が真っ黒なタクシー「ブラックキャブ」の運転手資格を得る場合はより厳しい水準になっているとも説明した。

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