警官との銃撃戦で黒人女性死亡、同室の5歳児が負傷 米

2016.08.03 Wed posted at 11:49 JST

(CNN) 米メリーランド州ボルティモア近郊で、アフリカ系米国人の女性が警官との銃撃戦の末に射殺され、一緒にいた5歳の子どもが負傷する事件があったことが3日までに分かった。警察は、女性が子どもを抱いたまま警官に散弾銃を向けたと説明している。

死亡したコーリン・ゲインズ容疑者(23)は、交通違反に問われながら裁判所に出廷しなかったとして指名手配されていた。警察によると、1日午前9時20分ごろ、暴行容疑で指名手配されていた39歳の男とゲインズ容疑者の2人を逮捕するため、警官3人が同州ボルティモア郡のアパートに出向いた。

室内からは男女の話し声と子どもの泣き声が聞こえたといい、警官は10分ほど待った後に鍵で玄関ドアを開けた。ドアにはチェーンがかかっていたが、室内からゲインズ容疑者が警官を散弾銃で狙う姿が見えたという。

警官は廊下に退避して応援を要請。数時間にわたってにらみあった後、午後4時ごろにゲインズ容疑者が警官に向かって「出ていかないなら殺す」と言ったとされる。

警官1人が発砲すると、ゲインズ容疑者が散弾銃を撃ち返して警官との間で銃撃戦となり、同容疑者が死亡した。室内にいた5歳の男の子も腕に銃弾が当たって負傷したが、命に別条はないという。

ゲインズ容疑者は警察とにらみ合いを続けながら現場の映像をソーシャルメディアに投稿し、それを見たユーザーから、警察の指示には従うなと促されていた。

現場に出動した警官はいずれもボディーカメラを装着していなかった。警察はこの事件にかかわった警官を休職扱いとし、事実関係などを調べている。

ゲインズ容疑者と一緒にいた男は途中で1歳の子どもを連れて出てきて警察に拘束された。5歳の子どもを連れて出なかった理由は不明。2人の子どもと両容疑者との関係も分かっていない。

ボルティモアでは昨年4月、黒人男性が警察に逮捕された後に重傷を負って死亡する事件があり、住民の警察に対する怒りは収まっていない。

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