(CNN) 過去100年で栄養状態や健康状態の改善によって人は背が高くなり、世界一長身のオランダ人男性は平均182.5センチ、ラトビア人女性は170センチになった――。そんな調査結果が26日に発表された。
地域別に見ると、欧州中部・南部と東アジアでは過去100年の間に身長が伸びた一方、サハラ以南のアフリカや南アジアではほとんど伸びていなかった。
平均身長が最も低かったのは男性では東ティモールの160センチ、女性はグアテマラの149センチだった。
この調査は世界保健機関(WHO)と連携する研究者の団体NCD-RisCが実施。世界の身長測定などに関する統計を調べ、1896~1996年に生まれた人の身長を推定した。
身長の伸びが最も大きかったのは韓国の女性で、1896年生まれの平均身長は世界で下から3番目の142センチだったのに対し、1996年生まれの女性は162センチに伸びた。韓国と同じように経済力が増した中国でも、やはり身長が伸びている。
100年前は171センチで世界3位だった米国人男性の身長は、177センチに伸びたものの37位に後退。159センチで世界4位だった米国人女性は、163.5センチで42位になった。
アフリカのニジェール、ルワンダ、シエラレオネなどの国では、1960年代初め以降に生まれた人の平均身長が低くなっていた。
身長は健康や栄養状態と関連するほか、身長が高いほど教育レベルが高く、所得が多いという調査結果もある。医学誌に今年発表された研究によれば、高身長の遺伝子を持つ男性は、そうでない男性に比べて年間の世帯収入が約4175ドル(約44万円)多かった。