（ＣＮＮ） 米オハイオ州クリーブランドで開かれている共和党の全国大会で１９日、実業家のドナルド・トランプ氏が大統領候補として正式に指名された。
トランプ氏はツイッターに「共和党候補に指名されて大変光栄だ。精一杯努力し、決して皆さんの期待を裏切らない」と投稿し、「アメリカ・ファースト（米国が第一）」のスローガンを書き添えた。
大会ではこの日、各州が順に代議員団の票数を発表。トランプ氏の獲得代議員数は、長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏がニューヨーク州の票を入れた時点で、指名に必要な過半数ラインの１２３７人を超えた。
ジュニア氏は次男エリック氏、長女イバンカ氏、次女ティファニーさんと並んで立ち、「お父さんおめでとう」と述べた。
イバンカ氏はこの直後、ＣＮＮとのインタビューで「信じられない」と感激の表情を見せた。エリック氏は「父を見くびったことは一度もない」と話した。ジュニア氏も涙ぐみながら、自身の手で過半数を突破したのは「自分の子どもが生まれた時以外にない、夢のような瞬間だった」と語った。
副大統領候補にはマイク・ペンス氏が指名される見通し
党大会では、指名レースでトランプ氏と争ったテッド・クルーズ上院議員の支持者らが最後まで抵抗を示した。しかしトランプ氏が予備選などで獲得した代議員の大半は、大会でその結果に従って投票することが党の規則で決まっていたため、反トランプ派に勝ち目はなかった。
トランプ陣営は規則に違反する代議員が出ないよう、会場に鮮やかな緑色の帽子をかぶったチームを配置。最上部の特別観覧席からは顧問団が目を光らせた。
トランプ氏を正式に指名したジェフ・セッションズ上院議員は、米国内で犯罪やテロ攻撃が続発し、議会もこう着状態に陥っている現状を指摘。「有権者たちはトランプ氏のメッセージに耳を傾け、その勇気とリーダーシップに予備選での大勝をもたらした」と述べて喝采を浴びた。さらに、トランプ氏は「この国を正しい道に戻すことができるただ１人のリーダー」だと強調した。
大会ではこれに続き、トランプ氏が副大統領候補に選んだマイク・ペンス・インディアナ州知事も正式に指名される見通しだ。