クリントン氏がリード保つ 税制などではトランプ氏にも支持

世論調査では依然としてクリントン氏(左)がトランプ氏をリード

2016.07.18 Mon posted at 16:42 JST

(CNN) 11月の米大統領選へ向けた共和党の全国党大会が18日から開催されるなか、CNNと調査機関ORCによる最新の世論調査では、民主党候補に確定したヒラリー・クリントン前国務長官が、共和党の指名獲得を確実にしている実業家ドナルド・トランプ氏を抑え、依然として優位に立っていることが分かった。

大統領選へ向けた最近の主な動きとしては、トランプ氏が副大統領候補にマイク・ペンス・インディアナ州知事を選んだこと、民主党の指名レースに参戦していたバーニー・サンダース上院議員がクリントン氏支持を正式に表明したこと、クリントン氏の私用メール問題で連邦捜査局(FBI)が訴追見送りの方針を示したことが挙げられる。

しかし6月に民主、共和両党で最後の予備選が終了してから、両氏の支持率に大きな変化は起きていないようだ。

今回の調査で、クリントン氏とトランプ氏のどちらを支持するかという質問にクリントン氏と答えた人は49%、トランプ氏と答えた人は42%だった。

ただ、第3の選択肢として参戦するリバタリアン党のゲーリー・ジョンソン元ニューメキシコ州知事だけは支持率を伸ばしている。

リバタリアン党のゲーリー・ジョンソン氏

クリントン、トランプ、ジョンソン各氏に緑の党のジル・ステイン氏を加えた支持率調査では、クリントン氏が42%、トランプ氏が37%の横ばいだったのに対し、ジョンソン氏は13%と、前回から4ポイント上昇した。

過去の例からみて、民主、共和両党の候補者が確定すると、第3政党の候補者は支持を失っていくという流れが一般的だ。ところがジョンソン氏は今後も勢力を維持する可能性がある。

ただしジョンソン氏またはステイン氏への支持は、大統領選で投票に行く熱意が「全くない」と答えたグループで4割近くと特に高く、「ぜひ投票したい」と答えたグループでは6%にとどまっていることから、実際の票数には反映されない可能性がある。

一方、35歳未満の若年層からの支持率はクリントン氏46%、トランプ氏21%に対し、ジョンソン氏が20%、ステイン氏が10%を占め、上昇傾向を示している。このためジョンソン、ステイン両氏が今後、クリントン氏から若者の票を奪い取る可能性も指摘されている。

クリントン氏とトランプ氏への支持を項目別に比べると、クリントン氏がトランプ氏を上回っているのは好感度(43%対39%)、経験の豊富さ(69%対32%)など。反対にトランプ氏はクリントン氏に比べ、まず過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」への対応策、続いて税制の項目で高い評価を受けている。

トランプ氏の方が発言に偽りがないと答えた人も49%と、クリントン氏の41%を上回った。クリントン氏が正直でないとの回答は65%と、2015年3月に私用メール問題が明るみに出る前の50%から大きく増えている。

共和党の副大統領候補、ペンス氏については「素晴らしい人選」「良い人選」と答えた人が43%にとどまり、本選での投票に影響しないとの回答が8割近くを占めた。

調査は13日から16日にかけ、登録済みの有権者872人を含む全米の成人1013人を対象に実施された。

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