(CNN) フランスのオランド大統領は、14日夜に同国南部ニースで大型トラックが群衆に突っ込んだ事件で、死者が少なくとも80人になったと明らかにした。
14日はフランスの革命記念日に当たり、人々が海岸沿いで花火を見物し、歩道を歩いていたところにトラックが突っ込んだという。ある目撃者は、トラックが突っ込んだ際加速していたようだったと語った。
地元当局によると、トラックはニースの目抜き通りで人混みを目がけて突っ込み、歩道上を2キロにわたって暴走。スピードを上げながら次々に歩行者らをなぎ倒してひいていったという。
運転していた男は警察に射殺された。車内からは火器や爆弾、手投げ弾などが見つかった。現場に居合わせた米国人男性は、最初は事故かと思ったが、明らかに故意だったと証言している。
別の目撃者の男性によると、現場には緊急車両70~100台が駆けつけ、ヘリコプターも到着。遺体にはブルーシートがかぶせられ、緊急車両にひかれないよう目印が付けられていた。
海岸を歩いていたという女性は、「大勢の人たちが地面や歩道に倒れていた。自転車や車いすに乗った人や、花束を抱えている人もいた」と話している。
地元自治体はニースの住民に対し、しばらくの間は外出を控えるよう呼びかけた。
マルセイユにある米国領事館は、ニースにいる米国民に対し、家族や友人に連絡を取って無事を知らせるように求めた。現地当局と連携して負傷した米国民がいないか確認中だという。
米国のオバマ大統領はニースの事件を受け、「戦慄(せんりつ)すべきテロ攻撃」として非難する声明を発表。犠牲者の遺族に哀悼の意を示すとともに、フランス当局と連絡を取って事件捜査に協力すると表明した。
仏ニースでトラックが群衆に突っ込む 死者