外交官への嫌がらせ頻発、米ロが批判の応酬

ケリー米国務長官。3月の会談でプーチン氏に外交官への嫌がらせで懸念を示していた

2016.06.28 Tue posted at 11:19 JST

ワシントン(CNN) 米国務省は27日、ロシア駐在の米国人外交官に対する嫌がらせや脅しが増えているとして、ケリー国務長官とプーチン大統領との会談でも議題にしていたことを明らかにした。

国務省のトルドー報道官によると、ケリー国務長官は3月24日に行ったプーチン大統領との会談で、この問題について話し合った。

米外交官がロシアの治安要員や交通警官から嫌がらせを受ける問題は過去2年の間に浮上したとトルドー報道官は説明している。ただ、具体的な内容は明らかにせず、ケリー長官がプーチン大統領との会談で言及した理由も明かさなかった。

モスクワ駐在の外交官が嫌がらせに遭ったという事例は他国の大使館でも報告されているという。

ワシントンポスト紙は同日付で、大使館員が自宅に侵入されて家具などを動かされる被害に遭ったと伝えていた。

ロシア側はロシアの外交官が圧力を受けていると訴えている

一方、ロシア外務省のザカロワ報道官は先週、「在米ロシア大使館や領事館に対するプレッシャーが著しく増大」していると述べ、大使館員は日常的に、米シークレットサービスに挑発されたり公的な接触を妨げられるなどの制約を受けていると訴えていた。

これに対してトルドー報道官は「事実無根」と一蹴。互恵協定の下で米国の外交官はロシアの外交官と同じ制約を受けていると指摘した。

ロシア大使館はこの問題についての取材に応じていない。

トルドー報道官は、この数年で嫌がらせが増えた理由について、ウクライナ危機を巡る西側の対ロシア制裁に関連しているとの見方を示した。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。