トランスジェンダーの入隊禁止、米国防総省が解除を検討

2016.06.26 Sun posted at 15:41 JST

ワシントン(CNN) 米国防総省が現在は公式には認めていない、心と体の性別が一致しないトランスジェンダーの人々の入隊に道筋をつける内規改正などを検討していることが26日までにわかった。複数の米国防総省当局者が明らかにした。

解除の発表日時については近々との見方や、最終決定がまだ固まっていないため後日になるとの指摘もある。また、解除の具体的な程度も不明となっている。

カーター米国防長官は昨年、トランスジェンダーであることを公言する人々を米軍に迎えることを望む意向を表明。公に入隊を認めた場合の米軍内の受け入れ態勢などを調べる考えも示していた。

同省のクック報道官は最近、長官はこの問題に綿密に取り組み続けており、進展も見られると指摘。「長官は近く最終決定を下すことを示唆した」とも述べた。

米国防総省がトランスジェンダーの入隊禁止について解除を検討している

一方、米連邦下院の軍事委員会のマック・ソーンベリー委員長(共和党)は24日の声明で、医学的見地から軍務に配置出来ない個人の問題も出てくると主張。「我々の最優先課題は効果的な戦闘遂行能力の確保であり、個人的な準備態勢の在り方がその要になる」と述べた。

トランスジェンダーの人々を米軍に公に迎え入れる問題は、トランスジェンダーに対する米国社会の認知が深まっていることと関係がある。

オバマ政権は先月、トランスジェンダーの公立学校生徒が校内でどちらの性のトイレや更衣室を使うべきかの問題をめぐり、学校側に「心の性」に応じて施設の使用を認めるべきとの方針を示した。ただ、この見解は性犯罪者と子どもの接触を許容しかねないとする保守派の反発も招いていた。

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