米民主党、下院で異例の座り込み 銃規制強化訴え

銃規制を求め、米民主党議員が会議場で抗議の座り込みを行った=House TV

2016.06.23 Thu posted at 12:55 JST

ワシントン(CNN) 米下院で22日、公民権運動家出身のジョン・ルイス議員(76)を筆頭とする民主党議員が銃規制強化法案の採決を要求して抗議の座り込みを行い、下院のポール・ライアン議長(共和党)に対して市民不服従運動を展開する異例の事態となった。

ルイス議員は「時には常軌を離れた行動をしなければならないこともある」「今こそ行動すべき時だ。これ以上黙ってはいない」と訴え、「あまりにも多くの子どもたちや兄弟姉妹、両親、友人、いとこたちが銃のために死亡している。これを何とかしなければならない」と強調。「すぐにはここを離れるつもりはない」と述べ、座り込みを続ける意向を示した。

民主党のナンシー・ペロシ院内総務も記者団に対し、民主党は法案が成立するまで座り込みを続けると宣言した。

ライアン議長は銃規制法案に関する採決については明言せず、共和党議員は集まって対応を協議した。

下院は現地時間の午後10時過ぎ、銃規制とは無関係の議案について採決を行った。これに対して座り込みに加わった民主党議員らは抗議や非難の声を上げ、議場は一時騒然となった。

ライアン議長は民主党の座り込みを「スタンドプレー」と切り捨て、「これでは問題の解決にはならない」「注目を浴びるのが目的だ」と批判した。

銃規制とは無関係の議案について採決を行うポール・ライアン下院議長

抗議の座り込みは、米史上最悪となる49人の犠牲者を出したフロリダ州オーランドの銃乱射事件を受けて行われた。事件をきっかけに銃規制強化を巡る論議が再燃。CNNとORCの最新世論調査では、90%以上が前歴チェックの強化といった改正を支持すると回答したが、上院は20日に行った採決で複数の銃規制強化法案を退けた。

共和党議員が座り込みを批判する一方で、オバマ大統領はツイッターで「ジョン・ルイス議員に感謝する」と述べ、ビル・クリントン元大統領も座り込みを評価してルイス議員の投稿にリンクを張った。

ルイス議員は1960年代の公民権運動を主導し、「米議会の良心」として党派を超えた尊敬を集めていた。

民主党のデビー・ワッサーマン・シュルツ議員は、2011年に銃撃されて重傷を負ったガビー・ギフォーズ元議員が議員を辞職した際の手紙を読み上げ、「ノーモア・オーロラ、ノーモア・オーランド」と訴えて喝采を誘った。

2012年にコネティカット州の小学校で起きた銃乱射事件を受けて銃規制強化を訴えてきた同州出身のクリス・マーフィー議員や、ハリー・リード上院院内総務らも次々に座り込みに参加。22日午後までに民主党の下院議員100人以上が座り込み、上院からの参加議員も増え続けた。

銃のために娘を失ったという母親は娘の写真を掲げ、ライアン議長の事務所に抗議の電話をかけるよう訴えた。

アーネスト大統領報道官は座り込みについて、「全米の人々が、共和党主導の議会で米国民を守るための常識が通用しないことに対して苛立ちや憤りを示している」と語った。

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