クリントン氏が勝利宣言、「歴史的な節目に到達」

ヒラリー・クリントン氏が「私たちは歴史的な節目に到達した」と宣言

2016.06.08 Wed posted at 12:53 JST

(CNN) 米大統領選へ向けた候補指名争いは7日、大票田のカリフォルニア州をはじめ民主党が6州、共和党が5州で予備選・党員集会を実施した。民主党ではヒラリー・クリントン前国務長官が指名獲得に必要な代議員数を確保し、ニューヨーク市内で勝利を宣言した。

クリントン氏はニューヨーク・ブルックリンでの演説で、女性として初めて米主要政党の大統領候補になったことを宣言し、「私たちは歴史的な節目に到達した」「1人の勝利ではない。この瞬間をめざして戦ってきた何世代もの女性たち、男性たちの勝利だ」と述べた。

同氏はちょうど8年前のこの日、オバマ大統領との候補指名争いで敗北を認め、女性の社会進出を阻む「ガラスの天井」を打ち破れなかったと嘆いていた。

CNNの予想によると、共和党候補に確定している実業家ドナルド・トランプ氏がニュージャージー、ニューメキシコ、サウスダコタ、モンタナ、カリフォルニアの全5州で勝利を確実にした。民主党でもクリントン氏がニュージャージー、ニューメキシコ両州を制した。同氏と争うバーニー・サンダース上院議員はノースダコタ州で勝利する見通しとなっている。

サンダース氏はこの日の結果を受け、来月の全国党大会まで戦い続けるとの意向を貫くか、あるいは逆転が事実上不可能とされる計算を受け入れ、クリントン氏がめざす党内の結束固めに協力するかの決断を迫られる。

サンダース氏に撤退を求める圧力は時々刻々と強まっている。ホワイトハウスは、オバマ大統領が数日のうちにクリントン氏支持を正式に表明するとの見通しを示唆している。

バーニー・サンダース氏

一方サンダース陣営は、クリントン氏がすでに指名獲得に必要な代議員数を確保したとするCNNなどの報道に強く反発。党幹部らで構成する特別代議員の数を計算に入れるべきはでないと主張してきた。

サンダース氏は各州の投票が締め切られた後の同日深夜、カリフォルニア州で演説する予定。選挙戦続行を断念してクリントン氏への協力を呼び掛けた場合、これまで熱心に応援してきた支持者らの反発は避けられないだろう。

民主党内の動きに詳しい情報筋によると、クリントン、サンダース両氏の陣営は最終的な党内結束を視野に、水面下で連絡を取り合っているという。

トランプ氏の演説では、同氏が最近の発言に対する党内の批判にどう答えるかが注目された。自身の運営する「トランプ大学」が訴えられた裁判について、メキシコ系米国人の判事が偏向していると主張し、党指導部のひんしゅくを買ったためだ。

トランプ氏はこれまで奔放な演説で知られ、クリントン氏が原稿通りに話すと批判してきたが、今回はプロンプター(原稿映写装置)を使って共和党の結束を呼び掛けた。判事の件には言及せず、そのかわり共和党の指導者としての「責任」を理解していると述べて、失言騒動からの回復を図った。

各氏の演説は本選へのレースを方向付け、最終的にだれが勝つかという結果にも少なからず影響を及ぼすことになりそうだ。

クリントン氏「歴史的な節目に到達」

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。