(CNN) イラク政府軍が過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」からの奪還を狙って始めた中部ファルージャ市への進攻作戦で国連当局は2日までに、子ども2万人を含む推定5万人の住民が市内で身動き出来ない状況にあるとの見方を示した。
同市中心部では数百の家族がISISの人間の盾になっているとの情報にも言及。ISISは戦闘を拒む男性や少年を処刑し、激しい砲撃で市民が殺害されているとも指摘した。
ファルージャを包囲するイラク軍は市中心部への本格的な進撃を近く始めるとみられる。ISISはこれに備え、偽装爆弾や簡易な爆発装置を市内に仕掛け、狙撃手を要所に配置しているとみられる。市内での戦闘激化で多大な人的被害などが出るのは不可避との見方もある。
イラク軍によると、先月下旬の同市への攻撃で女性や子どもが中心の数百人が市内から退避してきた。これら住民は食料、飲用可能な水や医薬品などが不足する市内の苦境を証言したという。