ニューヨーク(CNNMoney) 採用面接はイライラすることが多い。
汗ばんだ手での握手に息苦しいスーツ、自分の売り込みに給料の交渉、そして極め付けは面接担当者からの予想外の質問だ。
社員などが企業のレビューを投稿する転職者向け企業口コミサイト「グラスドア」の求人・人材獲得部門トップ、スーザン・アンダーウッド氏は、求職者が面接で予想外の質問をされた時、最もやってはいけないのはパニックに陥ることだと語る。
企業が面接で予想外の質問をする時は、求職者の人柄、職場体験、問題解決能力を評価しているようだ。
就職面接で実際に聞かれた変わった質問をいくつか紹介しよう。
1.「ホットドッグが大きくなったら、どちらの方向に裂け目が入るか。その理由は」
――スペースX、推進機構アナリスト
会社は求職者の料理に関する知識に興味があるわけではない。
採用責任者は求職者の問題評価や解決能力を見極めようとしているのだろうとアンダーウッド氏は言う。
「私が求職者だったら、逆に面接担当者に(考慮すべき)変数を聞くなど、いくつか質問を返すだろう」(アンダーウッド氏)
2.「戦うなら、馬サイズのアヒル1匹とアヒルサイズの馬100頭のどちらを選ぶか」
――ホール・フーズ・マーケット、食肉処理担当者
恐らくこの質問の意図は、求職者が課題をどう捉えるのか、1つの大きな仕事と多くの小さな仕事のどちらを好むかを知ることにあるだろう。
通常、この種の質問には正解も不正解もないことを覚えておいた方がいい。「これらの質問は、求職者の思考過程や人柄を理解するのが目的だ」(アンダーウッド氏)
3.「もし自分が最高経営責任者(CEO)だったら、朝起きて真っ先にチェックするビジネスに関する3つの事柄は何か」
――ドロップボックス、ローテーションプログラム
企業はこの質問を通して、職場や問題解決に関する求職者の考え方、優先順位の付け方、戦略の立て方を知りたいと考えている。
「私なら、その日のビジネスの予定、重要事項、そしてチェックする対象が日々変わる可能性も念頭に、その質問に答えるだろう」(アンダーウッド氏)
4.「あなたのデビューアルバムのタイトルは」
――アーバン・アウトフィッターズ、店員
求職者の人柄や、求職者がその企業の文化になじめるか否かを見極めることは、採用を成功させるための重要な鍵だ。
このような冗談交じりの質問をされた時、求職者は恐れずに自分の性格をさらけ出した方がいいとアンダーウッド氏は語る。
「この職種の場合、恐らく会社は明るく、活動的で、創造性に富み、顧客との関係を構築できそうな人材を探しているのだろう」(アンダーウッド氏)
5.「フロリダでどのようにホットココアを売るか」
――J.W.ビジネス・アクイジションズ、人材採用担当
面接で北極での氷の売り方やビーチでの温かい飲み物の売り方を問われたら、企業は求職者の創造性や独創性を見ようとしているとアンダーウッド氏は言う。
6.「事業を立ち上げる資金として4万ドルを提供したら、どんな事業を始めるか」
――ハブスポット、会計主任
この質問に対し、故郷で小さなコーヒー店を開業するという生涯の夢について語ってはいけない。
「これは、その職に関連した、求職者の何かを理解するための質問だ。恐らく会社は求職者の未実現の夢以外の何かを見ようとしているのだろう」(アンダーウッド氏)
7.「冷凍庫にペンギンが入っていたらどうするか」
――トレーダー・ジョーズ
これも求職者が職場の潜在的な問題にどう対処するかを評価するための質問だ。
「これは求職者の問題解決能力を見極めるのが目的だろうが、くだらない方法だ」(アンダーウッド氏)
8.「自分がブランドだとして、何をモットーとするか」
――ボストン・コンサルティング・グループ、コンサルタント
会社は、求職者が自分自身をどう見ているか、また毎日何をモチベーションにしているかを見極めようとしているのだろう。
9.「この部屋にバスケットボールが何個入るか」
――デルタ航空、収益管理担当
数学が得意ではない人がこの質問をされたら焦るだろうが、これは収益管理職希望者への質問なので、できればきちんと答えたい。
「面接担当者らに考えている過程を分かるようにする。考えをはっきりと示し、問題に取り組んでいる間も話すこと」とアンダーウッド氏はアドバイスする。
10.「2000ドル持っているとして、どのようにして24時間以内に倍にするか」
――ユニクロ、管理職見習い
この質問は、自分の販売手法を売り込むチャンスだ。
「会社は、求職者が物を売ったり、わずかな資本で多くのことを行う際にどのような創造性を発揮するかを見ようとしている」(アンダーウッド氏)