(CNN) 米大統領選の共和党候補に確定した実業家のドナルド・トランプ氏と民主党の指名獲得が有力視されるヒラリー・クリントン前国務長官は世論調査で接戦を繰り広げているが、両氏とも半数以上の有権者から好ましくない候補とみられていることが分かった。
22日に発表されたワシントン・ポスト(WP)紙とABCニュースの共同世論調査の結果では、トランプ、クリントン両氏についてそれぞれ57%の有権者が「好感を持っていない」と答えた。
NBCニュースとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙の共同調査では、クリントン氏に対して54%、トランプ氏に対して58%が好ましくないとの見方を示した。
両氏の支持率はどちらの世論調査でも拮抗(きっこう)している。WP/ABCの調査ではトランプ氏の支持率が今年3月の時点から11ポイント伸びて46%と、クリントン氏の44%をわずかに上回った。
NBC/WSJの調査では、クリントン氏が支持率46%でリードし、トランプ氏は43%だった。
共和党では主流派の間にトランプ氏を党候補として認める流れが広まり、同氏の支持率もこれに合わせたように上昇している。党内保守派の反トランプ運動は勢いを失い、ポール・ライアン下院議長ら有力者も同氏と歩み寄る意向を示し始めた。
一方民主党では、バーニー・サンダース上院議員が依然として撤退を拒否している。これまでの指名レースで激しい個人攻撃を避けてきたサンダース氏は、世論調査での支持率がトランプ、クリントン両氏より高く、好感を持つ人の割合も大きい。
サンダース氏に好感を持つ人と持っていない人の割合はWP/ABCの調査で49%対41%と好意的な見方が上回り、NBC/WSJの調査でもほぼ同じ結果が出た。