(CNN) 世界最高峰のエベレスト(標高8848メートル)で、登山者の死亡が相次いでいる。19日から21日にかけ、3日連続で外国人登山者ら計3人が死亡。また21日夜以降、インドからの登山者2人が行方不明になっている。
エベレストは2014年の雪崩事故と15年のネパール大地震で登山が中止されたが、4月に今年のシーズンが始まり、21日までに約300人が入山した。
19日には、山頂まで約150メートルの地点でルートの確保に当たっていたガイド役のシェルパ(25)が転落死した。
続いて20日夜、オランダ・ロッテルダムを拠点とするトライアスロン選手が登頂に成功して下山する途中で死亡した。心臓発作を起こした疑いがある。
21日には最終の第4キャンプまで到達したオーストラリア人の女性が高山病で登れなくなり、第3キャンプへ戻ろうとしたが死亡した。
女性は豪モナシュ大学経営大学院の教員。世界7大陸の最高峰のうちすでに4カ所を制覇し、夫とともにエベレストに挑戦すると話していた。豪メディアは、女性の夫も「うっ血性心不全」で倒れたと伝えている。
一方、行方不明になっているのはインドの西ベンガル州から訪れた2人。8000メートルを超えたところで消息を絶った。登山チームのほかのメンバーはシェルパに救出され、キャンプに戻ったという。
さらに第4キャンプ付近ではインド人の女性が重度の凍傷にかかり、空路病院へ搬送されて治療を受けている。
エベレストではこれまでに250人以上の登山者が命を落としている。