エジプト機、残骸の一部や乗客の持ち物を公開

公開された持ち物の数々

2016.05.22 Sun posted at 11:44 JST

(CNN) パリ発カイロ行きエジプト航空機の墜落で、エジプト軍は21日、地中海での捜索で回収した機体の一部や乗客の持ち物を公開した。

公開されたのは空気が入っていない救命胴衣や座席、バッグ、靴、カーペット、スカーフ、クッションなどの映像。機体の残骸のひとつにはエジプト航空機の表示がある。

エジプトのシュクリ外相はCNNとのインタビューで「墜落場所が特定できるまで捜索を続ける」と述べた。

周辺の海域ではフライトレコーダー(飛行記録装置)と操縦室のボイスレコーダー(音声記録装置)を捜す作業が続いている。シュクリ外相によると、発見までにどのくらい時間がかかるかは不明。同外相は「我々にはこうした深海を捜索する技術がない」と述べ、米国やフランス、英国、ロシアなどからの協力に期待を示した。

エジプト機は19日未明に乗客56人、乗員10人を乗せたまま消息を絶った。エジプト軍によると、残骸はアレクサンドリアの北方約290キロの地中海上で見つかった。

乗客のうち30人はエジプト人、15人がフランス人。生存者は見つかっていない。エジプト当局は機体が不自然な急旋回の後で急降下していたことを理由にテロの疑いを指摘したが、犯行声明は出ていない。フランスのエロー外相は21日、乗客の家族らに「どんな可能性も除外されていない」と語った。

仏航空事故調査局(BEA)は、機体の前方から煙が出ていたことを示す警報が自動発信されていたとの情報を確認した。一方、エジプト航空はこの情報に関する声明で、「単一の情報源から判断を下すのは極めて時期尚早だ」と強調した。

エジプト当局の高官がCNNに語ったところによると、今のところ搭乗していた乗員や保安要員の関与を示す情報はない。捜査状況に詳しい当局者らによれば、乗客名簿にテロ関連の要注意人物は見当たらないという。

機体は18日にエリトリアとチュニジアへ飛び、カイロからパリへ向かう前に通常の点検を受けていた。

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