(CNN) 国際宇宙ステーション(ISS)が17年前から続けている地球の周回が16日、10万回を突破した。
米航空宇宙局(NASA)によると、1998年にロシアの「プロトン」ロケットで最初のモジュール「ザーリャ」が打ち上げられてから、ISSが航行した総距離は約42億キロ。これは火星との10往復、あるいはほぼ海王星までの距離に相当する。
この15年半、ISSには常に宇宙飛行士が滞在していた。その人数は計222人、出身国は18カ国に及ぶ。
現在滞在しているジェフ・ウィリアム飛行士は「10万周。旅は続く」とメッセージを寄せた。
ISSの建設には米国、カナダ、日本、ロシアなど世界16カ国が協力した。大きさはフットボール場とほぼ同じ、重量は約450トン。気圧を調整した居住、作業空間はボーイング747型の旅客機と同じくらいの大きさだ。
最近では、双子の兄弟の一方だけが滞在して影響を調べたり、レタスを栽培したりする研究も実施された。現在はマウスを使い、無重力空間に長くいることによる筋力や骨密度の低下を防ぐ研究が進められている。
米国の元飛行士、リロイ・チャオ氏は「宇宙開発の次の目標は火星への有人飛行。それを成功させるためにはISSがカギとなる。最大の課題は、火星への行き帰りや滞在中に飛行士の健康を維持することだ」と話す。
宇宙空間では地球上よりはるかに大量の放射線にさらされるなど、人体はさまざまな影響を受ける。だが「結局のところ、我々人類は冒険が大好きなのだ」と、チャオ氏は力を込めた。
国際宇宙ステーション、地球10万周を達成