保守系独立候補擁立の動き 共和党幹部は「自殺行為」と警告

トランプ氏以外の候補者を擁立する動きがくすぶっている

2016.05.16 Mon posted at 17:49 JST

ワシントン(CNN) 米大統領選で実業家のドナルド・トランプ氏が共和党からの指名獲得を確実にするなか、トランプ氏の指名に不満を持つ共和党支持者の間で第三党から保守系の候補者を擁立しようとする動きが出ていることについて、共和党全国委員会のラインス・プリーバス委員長は16日までに、民主党の勝利に道を開いてしまう「自殺行為」だとして警告を発した。

プリーバス委員長はFOXニュースの番組で、第三党から保守系の候補者が出れば保守票が割れて民主党が本選で勝利することを後押しすることになると指摘。そうした人々が懸念している事柄について対処するには別の方法があるとの見方を示した。

「反トランプ」の保守層のなかには、別の候補を立てようとする動きがある。

前回2012年の大統領選の共和党候補だったミット・ロムニー氏はネブラスカ州上院議員のベン・サス氏に声を掛けたという。事情に詳しい情報筋がCNNに明らかにした。

共和党全国委員会のラインス・プリーバス委員長

しかし、サス議員は大統領選への出馬を拒否したという。サス議員の広報担当は、大統領選出馬の報道について、「サス議員は以前聞かれたときにもはっきりさせたが、議員には3人の小さな子どもがおり、議員が望む唯一の天職は子どもたちを育てることと、ネブラスカ州に奉仕することだ。答えはノーだ」と述べた。

ロムニー氏の広報からコメントは得られなかった。

そのほか、ウィークリー・スタンダード誌の編集長ビル・クリストル氏などもトランプ氏以外の擁立に動いている。クリストル氏はCNNの取材に対し、自分のような共和党支持者は独立系候補のほうが気持ちよく投票できるとしていた。

ただし、今のところ、候補者は見つかっていないという。

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