(CNN) 11月に行われる米大統領選の民主、共和両党による候補指名争いは10日、ウェストバージニア州で予備選が行われ、CNNの予測によれば、民主党はバーニー・サンダース上院議員がヒラリー・クリントン前国務長官を抑えて勝利する見通しとなった。共和党では指名獲得が確実視されている実業家のドナルド・トランプ氏が勝利を確実としている。
クリントン氏とトランプ氏による本選が有力視されているものの、ウェストバージニアでのサンダース議員の勝利で、民主党の指名レースはまだ終わっていないことが示された格好だ。
しかし、サンダース議員の勝利も全体の情勢にほとんど影響を与えることはなさそうだ。クリントン氏はサンダース議員に対して、一般代議員の数で約300人リードしている。
サンダース議員は10日、カリフォルニア州ストックトンで、「厳しい戦いだ」としながらも、「一般代議員の過半数を獲得するチャンスはある」と強調した。
一般代議員は各州の予備選・党員集会の結果で選ばれる。これとは別に、党の全国大会での投票権を持つ民主党連邦議会議員らで構成される特別代議員もおり、クリントン氏は特別代議員の数でサンダース議員に大差をつけている。
総代議員数で見ると、クリントン氏は2224人、サンダース議員は1448人。内訳はクリントン氏の一般代議員は1708人で特別代議員は516人。一方、サンダース議員の一般代議員は1407人で特別代議員は41人。
6月にはカリフォルニアやニュージャージーといった大票田での選挙戦が控えている。
クリントン氏のウェストバージニアでの敗北は、3月に行われた対話集会で、気候変動に対する政策にからんで、同州の主要産業である炭鉱業界について「撤退させる」などと発言したことが影響した可能性がある。クリントン氏はこの発言について、文脈の一部を切り取られたものだとして謝罪していた。