共和党2候補、反トランプで共闘 一部の州で「すみ分け」

「反トランプ」でクルーズ議員(左)とケーシック知事(右)が共闘

2016.04.25 Mon posted at 16:11 JST

(CNN) 米大統領選に向けた共和党の指名争いで、テッド・クルーズ上院議員とジョン・ケーシック・オハイオ州知事の陣営が24日、それぞれ声明を発表し、不動産王ドナルド・トランプ氏を阻止するため、互いに力を合わせると表明した。

声明の中で、クルーズ陣営はインディアナ州に、ケーシック陣営はオレゴン州とニューメキシコ州にそれぞれ焦点を絞ると表明。この戦略の狙いは、トランプ氏に代議員1237人を確保され、指名を獲得される事態を阻止することにある。

全米でトランプ氏優位の状況が続き、党内の反トランプ勢力を結集することもできない現状の中で、クルーズ、ケーシック両氏とも指名を獲得できる見通しが薄れ、今後の予備選や党員集会でこのまま票を分け合う形になれば、結果的にトランプ氏に指名を奪われかねないと判断した。

クルーズ氏の陣営は「共和党の結束と、11月の本選で勝利できる共和党候補の指名のために、我々の陣営はインディアナ州に焦点を絞り、オレゴン州とニューメキシコ州ではケーシック知事に道を譲る」と表明した。

共和党候補の中では、トランプ氏(中)が選挙戦を優位に進めている

一方、ケーシック氏の陣営は「インディアナ州の予備選は総取り方式を採用していることから、トランプ氏に代議員1237人を取られないためには同州で勝利させないことが不可欠だ」と指摘、「我々の陣営は重点を西部に移し、インディアナ州はクルーズ陣営に譲る」と宣言した。

これまでケーシック氏は地元オハイオ州で1勝を挙げたのみで、指名争いでは他の候補に大きく後れを取っていた。クルーズ氏はトランプ氏に次ぐ2位を保っているものの、安定した勝利は収められずにいる。

ただし両陣営が24日の声明で言及したのはインディアナなど3州のみ。残る大票田のカリフォルニアや、ネブラスカ、ウエストバージニアなどの各州には触れていない。

トランプ氏はニューヨーク州での勝利に続いて北東部の各州でも勝利が予想されている。クルーズ陣営は危機感を強め、ケーシック氏に対して以前から撤退を求めていた。

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