大学教授刺殺、ISISが犯行声明 バングラデシュ

2016.04.24 Sun posted at 13:31 JST

(CNN) バングラデシュ当局によると、西部ラジシャヒで23日朝、大学教授が自宅付近で刺し殺された。過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行声明を出している。

地元警察責任者によると、ラジシャヒ大学の英語学教授、レザウル・カリム・シディケ氏(58)は大学行きのバスを待っている間に2~3人のグループに襲われ、首を刺されて死亡した。同国では最近、世俗派のブロガーが刺殺される事件が相次いでいることから、当局が関連性を調べている。

ISIS系のアマク通信は「ISISの戦闘員がラジシャヒ市内で、無神論を唱える大学教授を暗殺した」との声明を伝えた。CNNは現時点でこの声明の内容や、シディケ氏の宗教思想を確認していない。

バングラデシュの司法相は今月、CNNとのインタビューで、同国には「ISISが存在しないと言って間違いない」と述べ、ISISがインドやバングラデシュ、ミャンマーでの作戦の拠点を同国に置こうとしているとの情報を「彼らが主張しているだけ」と否定していた。

一方、地元警察幹部は「これまでに無神論者を名乗る著作家や活動家が襲撃された事件と手口が似ている」と語り、イスラム過激派による犯行との見方を示した。

同幹部によれば、シディケ氏は大学で文化行事などを盛んに開催し、イスラム過激派「ジャマートゥル・ムジャヒディン・バングラデシュ(JMB)」の拠点となっている出身地の村バグマラに音楽学校を開設する計画も進めていた。ただ、イスラム教を批判する著作や発言の形跡は見つかっていないという。

昨年までの5年間シディケ氏の指導を受けていたという元学生も、同氏は政治的な問題に一切かかわっていなかったと話している。

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