(CNN) 南米エクアドルの沿岸部で16日に起きたマグニチュード(M)7.8の地震による死者は246人に達し、少なくとも2527人が負傷したことが分かった。グラス副大統領が17日夜、公共テレビ局を通して発表した。
エクアドルでは1987年にM7.2の地震で1000人が死亡して以来の犠牲者数となった。
同国の緊急対策当局者によると、西部マナビ県で最も多い約200人が死亡した。被害は同県の港湾都市マンタや県都ポルトビエホ、観光地のペデルナレスなどで特に大きく、そのほか国内各地に広く及んでいる。同県を含む6県に非常事態宣言が出ている。
最大都市グアヤキルでは高架道路や家屋が倒壊し、停電が発生した。住民の1人は17日、「近所の人々はみんな世界の終わりが来たと叫んでいた」と語った。
同当局者は「水の供給と通信が大きな問題だ」「山岳地帯では最近エルニーニョ現象の影響で雨が続いていたため、主要道路の状態が特に悪い」と述べた。
被災地には兵士1万人、警官4600人が送り込まれ、救出作業に当たっている。仮設の病院と避難所が開設され、捜索犬部隊も増派された。グラス氏によると、コロンビアやチリ、スペイン、メキシコから応援部隊が向かっている。
エクアドルのコレア大統領は、訪問先のバチカン(ローマ法王庁)から急きょ帰国。フランシスコ法王は17日、エクアドルと日本で起きた地震の被災者のために祈りをささげようと述べた。
日本の九州では14日にM6.2、16日にM7.0の地震が起き、多数の死傷者が出ている。