欧州テロ、ユーロ2016も狙われていた アブリニ容疑者が供述

モハメド・アブリニ容疑者がユーロ2016を狙ったテロを計画していたと供述

2016.04.12 Tue posted at 09:51 JST

(CNN) パリとブリュッセルの同時テロに関与した過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の犯行グループは、6月にフランスで開催されるサッカー欧州選手権(ユーロ2016)を狙ったテロも計画していたことが分かった。

ブリュッセルで逮捕されたモハメド・アブリニ容疑者が捜査員に供述したという。捜査状況に詳しい情報筋がCNNに語ったところによると、当局は真偽の確認を急いでいる。

世界最大級の国際スポーツ大会として知られるユーロ2016は、6月10日から7月10日にかけて仏各地の都市で開催される。パリ同時テロではサッカーの国際親善試合が行われていた国立競技場付近でも3件の自爆テロが起きたことから、ユーロ2016についても警備をめぐる懸念が指摘されていた。

同情報筋によれば、当局はさらに、ブリュッセルで自爆した兄弟のハリド・バクラウィ、イブラヒム・バクラウィ両容疑者が使っていたコンピューターを、犯行グループの爆弾製造施設の外にあったごみ箱から発見。コンピューターには、標的の候補としてパリ近郊ラデファンスのショッピングセンターやカトリック系の団体を検討した文書のファイルが入っていた。

昨年11月のパリ同時テロではサッカー競技場付近でも3件の自爆テロが起きた

このコンピューターにはまた、16分間の音声ファイルも保存されていた。ブリュッセル連続テロの実行犯とみられる人物が、フランスとベルギーでさらに特定の標的を狙うテロの計画をだれかに話す内容だ。実行の時期や場所、攻撃に参加する者と将来のテロ計画に向けて待機する者の人数配分などに言及している。

捜査当局者らによると、声の主は犯行グループの爆弾製造係を務め、ブリュッセルの空港で自爆したナジム・ラーシュラウィ容疑者とみられる。聞き手の声は入っていないが、シリアのISIS幹部ではないかとの見方もある。

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