ナイジェリア、2030年までに有人宇宙飛行を実現へ

ナイジェリアが有人宇宙飛行を2030年までに実現すると発表

2016.04.07 Thu posted at 14:51 JST

(CNN) 世界規模の宇宙産業開発を目指すナイジェリアが、アフリカの国として初めて2030年までに有人宇宙飛行を実現させる計画を発表した。

首都アブジャで講演したオヌ科学技術相は、「宇宙は国益を守るためにナイジェリアが関与しなければならない重要な資産だ」と強調した。

ナイジェリア宇宙機関の代表団は今月、有人飛行の実現に向けた支援や投資などについて話し合うため、中国の提携先を訪問する。

今回の発表については懐疑的な見方もあるが、ナイジェリアの宇宙開発計画は着実に進展している。国家宇宙研究開発局(NASRDA)は2003年以来、5基の人工衛星打ち上げに成功。うち3基は現在も軌道上にあり、重要なサービスを担っている。

ナイジェリアの当局者は、宇宙開発が「発展の鍵」になるとの認識を示す

直近で打ち上げられた「ナイジェリアサットX」は、初めてNASRDAの技術者が設計と建造を手がけた。さらに先進的なモデルの開発も進む。

人工衛星は気象データの分析や農業支援に活用されているほか、過激派組織ボコ・ハラムからの人質解放作戦にも使われた。ナイジェリアにとって宇宙開発が不可欠なことが実証されたと当局者は言い、「今後も国のためになるさまざまな分野に貢献する」「宇宙開発は発展の鍵を握る」と力を込める。

有人宇宙飛行はこれまでのプロジェクトに比べて大きな困難が付きまとう。しかし衛星技術開発センターのスペンサー・オヌー局長は、宇宙飛行士は約8年で育成できると述べ、「2030年は現実的な目標だ。他国の協力者からの反応も前向きで心強い」と楽観的な見通しを示す。

有人飛行が実現できればナイジェリアだけでなくアフリカにとっても画期的な出来事になると、NASRDAの関係者は期待を語った。

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