ウィスコンシン州予備選に向け民主、共和候補が白熱

ウィスコンシン州の予備選の行方は?

2016.04.05 Tue posted at 13:16 JST

ウィスコンシン州ミルウォーキー(CNN) 米大統領選に向けた民主、共和両党の候補者指名争いは、ウィスコンシン州で5日に実施される両党の予備選を控えて激しさを増している。

ウィスコンシンでは民主党でバーニー・サンダース上院議員、共和党でテッド・クルーズ上院議員と、いずれも2番手の候補が優勢とみられている。同州の結果は、19日に予定されるニューヨーク州予備選の行方を占う試金石として注目される。

クルーズ氏にとってウィスコンシンでの勝利は、共和党のトップを走る実業家ドナルド・トランプ氏の獲得代議員数を半数以下に抑えるうえで重要な一歩となる。民主党ではヒラリー・クリントン前国務長官が東部諸州を制する勢いを示すなか、サンダース氏はここで1勝をあげておくことによって有力なライバルとしての位置を守りたい構えだ。

各候補ともこの数日間で州内をくまなく回り、熱心に支持を呼び掛けてきた。クリントン氏は先週、化石燃料業界から献金を受けているとサンダース陣営から批判されたことに対し、「うそはうんざりだ」と反撃した。これに対してサンダース氏は「批判内容は事実だ」と主張。クリントン氏に謝罪を求めるなど、一歩も引かない姿勢を示している。

クリントン氏は2日の演説で、サンダース氏が大統領選への出馬にともなって民主党に加わったのに対し、「私はずっと民主党員だ」と強調した。

ホワイトハウスにたどり着くまでの長い戦いが11月まで続く

一方、共和党のトランプ氏は先週、人工妊娠中絶の問題をめぐり「不法な中絶をした女性は何らかの刑罰を受けるべき」と発言。その直後に撤回し、3日後に今後は中絶を禁止する法改正は不要との考えを示すなど、立場を二転三転させて物議を醸している。

トランプ氏はこれまでも、白人至上主義団体からの支持表明への応対や自身の選挙集会での暴力事件で批判を浴びてきた。共和党主流派は、同氏が指名を獲得すれば党の支持率が下がるとの懸念をますます募らせている。同氏は特に女性有権者の間で好感度が低く、CNNと調査機関ORCが3月半ばに実施した世論調査では女性の73%が「好ましくない」人物だと答えていた。

共和党3番手のジョン・ケーシック・オハイオ州知事に対しては、撤退を求める声が強まっている。トランプ氏はウィスコンシンの遊説先で記者団に「ケーシック氏は選挙戦を継続するべきではない」と語り、同氏に票を奪われるのは自分だと強調。党全国委員会のプリバス委員長にも「なぜ継続を認めるのか」と迫ったことを明らかにした。

ケーシック氏はクルーズ陣営からも攻撃されているが、撤退の可能性を依然として否定している。

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