トランプ氏、日本の武装を改めて主張 北の核の脅威に対応で

共和党候補のドナルド・トランプ氏

2016.04.03 Sun posted at 13:31 JST

 米大統領選に向けた共和党の指名争いでトップを走るドナルド・トランプ氏は2日、米ウィスコンシン州での遊説で、日本は北朝鮮による核の脅威から自力で身を守るために武装するべきだと改めて主張した。

トランプ氏は同州ウォーソーでの演説で日本の防衛問題について、「彼らが武装しないのが望ましいとは思うが、このまま巨額の金を払い続けるつもりはない。率直に言って、北朝鮮から自力で身を守らせるべきだという論も成り立つはずだ」と述べた。

さらに、日本と北朝鮮の間で武力衝突が起きる可能性に言及し、「恐ろしいことになるだろうが、衝突する時は衝突する」と語った。

トランプ氏は最近、日本と韓国から米軍を撤退させて核兵器に置き換えるべきだとの考えを示し、物議を醸していた。

オバマ米大統領は1日の記者会見で「こんなことを言う人物は外交や核政策、朝鮮半島や世界全体の情勢がよく分かっていない」と批判していた。

欧州での演習に参加する米車両。トランプ氏はNATOが「時代遅れ」との見方を示す

トランプ氏は2日の演説で、「米国は債務残高が19兆ドル(約2100兆円)から21兆ドルに膨れ上がろうとしている状態で世界の警察官を務めることなどできない」と主張。

北大西洋条約機構(NATO)の加盟国についても「こちらが軍事防衛を提供する一方で、彼らは米国にたかり、皆さんにたかっている」「そういう国はこれまでの分も含めて借りを返すか、出ていくかのどちらかにしてほしい」と訴えた。

同氏はNATOをめぐっても先月、米国ばかりが多額の費用を負担しているとして、関与を見直すべきだとの主張を展開。3月29日にCNNが主催した対話集会でも、NATOは「時代遅れ」だなどと発言していた。

2日夜に同州オークレアで開いたイベントでは「私はNATOの専門家ではない」と認めたものの、続けて「私には十分な常識がある」と力説した。

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