ベルギー連続テロの捜索続く 計8人を手配

連続テロの容疑者の手配は欧州全域に及んでいる

2016.03.29 Tue posted at 15:29 JST

(CNN) ベルギーの首都ブリュッセルで起きた連続テロの全容解明に向けて、警察は同市内で家宅捜索などを繰り返し、少なくとも8人の容疑者を欧州全域に手配している。

当局が行方を追っている8人の中には、現場の空港で防犯カメラに映っていた「白っぽい服装の男」と、地下鉄駅での爆発に関与したとみられる男1人も含まれている。

連続テロによる死者は35人に増えた。負傷者は300人を超えている。

ベルギーでは28日、新たに3人の男がテロ組織の活動に参加した罪に問われたが、詳細は公表されていない。

カメラに映った「白っぽい服装の男」はいまだに正体が特定できていない=ベルギー警察

当局は一方で、これまでに数人の逮捕者を証拠不十分で釈放した。24日に逮捕され、テロ殺人の罪に問われた「ファイサル・C」という人物も、28日に釈放が発表された。

CNNの対テロ専門家はこの人物について「目撃証言などに基づき、当時空港にいたとみられて関与が疑われたものの、その疑いが晴れたのだろう」と語った。

米中央情報局(CIA)元職員の専門家は「テロ再発の危険が差し迫っている場合、当局には容疑者を何週間も追跡している余裕がない。とにかく全員拘束しておいて一部を釈放するのは、この規模の捜査でよくみられるやり方だ」と話す。

ただ同専門家は、「白っぽい服装の男」の正体がいまだに特定されないのは意外だとも指摘する。複数の捜査当局者がCNNに語ったところによると、ベルギーと米国の当局は該当する可能性のある人物のリストを基に、複数の場所で手掛かりを追っている。ベルギー警察は28日、男が空港を歩く姿のビデオを公開し、改めて情報提供を呼び掛けた。

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