(CNN) ベルギーの首都ブリュッセルの空港と駅で22日に相次いだ爆発を受け、周辺の公共交通機関は軒並み運行を停止した。各国政府はベルギーに渡航する市民に対して警戒を呼びかけている。
ベルギーの公共放送RTBFによると、航空各社は軒並みブリュッセル空港に向かっていた便の行き先を変更した。同空港は23日まで閉鎖を続け、その間に営業再開の時期について検討する。
ブリュッセルの公共交通機関は爆発を受けて22日午前、すべての運行を停止した。その後一部の地下鉄や路面電車、バスは再開している。
運行を停止していた欧州の高速鉄道ユーロスターも23日から通常の運行を再開する見通し。英ロンドン行きの列車が出るフランス・パリの北駅では22日午後、不審なスーツケースが見つかって一時乗客が避難する騒ぎがあったが、その後危険はないことが分かって封鎖は解除された。
欧州や米国の各都市では軒並み空港の警備が強化された。英政府はベルギーについて「深刻な差し迫った脅威」があるとして警戒レベルを引き上げ、渡航者は特に大勢の人が集まる場所では周囲の状況に注意を払うよう勧告。治安当局が急な作戦を展開する可能性もあると述べ、その場合は指示に従うとともに、警察の作戦についてソーシャルメディアに投稿したりしないよう促した。オーストラリア政府も同様の勧告を出している。
空の便はルフトハンザ、エールフランス、KLMオランダ航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空などの便が欠航したり、行き先が変更になったりした。
ギリシャのエーゲ航空やアイルランドのエアリンガス航空などの各社は、手数料無料でブリュッセル便の変更や払い戻しに応じている。