パリ同時テロ関連の家宅捜索で銃撃、死傷者も ブリュッセル

ベルギーのブリュッセルで家宅捜索中の警察と中にいたグループによる銃撃戦が発生

2016.03.16 Wed posted at 10:31 JST

(CNN) ベルギーの首都ブリュッセルで15日、警察がパリ同時多発テロに関連する家宅捜索を実施したところ、中にいたグループが発砲して銃撃戦となり、容疑者1人が死亡、警官4人が負傷した。

ベルギーの対テロ当局高官が警察の話としてCNNに語ったところによると、グループのうち2人は依然として逃走している恐れがある。

同高官によると、警察は同日午後、ブリュッセル南部でアパートを捜索。アパートは無人とみられていたが、中から何者かが発砲を始めたという。地元住民は、合計約30発の銃声が聞こえたと話している。

最初の銃撃戦でフランス人女性を含む警官3人が撃たれ、その後さらにもう1人が負傷した。

昨年のパリ同時テロは、ブリュッセルからの電話で指示されたものとの見方が出ている

ベルギー連邦検察の報道官によれば、警察が爆発物や武器を探して中に入ると、立てこもっていたとみられる容疑者1人の遺体が見つかった。連邦検察によると、この容疑者はライフル銃を持っていた。警官からの銃撃で死亡したとみられる。

捜索作戦が同時テロと具体的にどう関連していたのかは不明。遺体の身元確認には時間がかかる見通しだが、同報道官が初期捜査結果として語ったところによると、仏同時テロの実行犯として手配されているベルギー出身のフランス人、サラ・アブデスラム容疑者ではない可能性が高い。

捜査状況に詳しい仏情報筋によれば、家宅捜索の標的はアブデスラム容疑者ではなかった。

ベルギーは同時テロ発生直後から捜査の焦点とされてきた。同国の対テロ当局者は今年初めのCNNとのインタビューで、同時テロに直接関与したテロ容疑者2人が、ブリュッセルから電話で攻撃を指示したとの見方を示した。この2人は首謀者とされるアブデルアミド・アバウド容疑者よりもさらに指導的な役割を果たしていたという。

無人とみられていたアパートから発砲

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