世界の都市別生活費ランキング、シンガポールが3年連続首位

最も生活費がかさむ都市のランキングは、シンガポールが3年連続のトップに

2016.03.14 Mon posted at 14:41 JST

(CNN) 英誌エコノミストの調査部門、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が発表した世界の都市の生活費ランキングで、シンガポールが3年連続の首位となった。米ニューヨークやロサンゼルス、英ロンドンの上昇が目立っている。

EIUは世界133都市で食料品や衣料品、日用品、家賃、教育費など160の商品、サービスの価格を年2回調査し、指数化したうえでランキングを発表している。

シンガポールに続く2位には、スイスのチューリヒと香港が並んだ。香港は昨年の9位から急上昇した。

4位のジュネーブ(スイス)、5位のパリ(フランス)に続き、急浮上したのが6位のロンドン、7位のニューヨーク、8位のロサンゼルス。ニューヨークはこの5年間で42も順位を上げ、02年以来最高を記録した。

8位には同率でコペンハーゲン(デンマーク)、ソウル(韓国)も入った。

EIUの報告書によると、シンガポールは車を取得する際の登録に多額の費用がかかり、公共交通機関の料金も高いことなどが生活費を押し上げている。シンガポールでかかる交通費はニューヨークの2.7倍に上るという。

生活費の安い10都市にはニューデリーなどインドの4都市がランクイン

一方、生活に必要な食料品の価格は比較的安く、アジアではシンガポールよりソウルが33%、香港が28%、東京が26%も高い。

ニューヨークやロサンゼルスは現地の物価が上昇したわけではなく、為替の影響で順位を上げたとみられる。EIUによれば、米国各地のインフレ率は原油安やドル高の影響で比較的低い水準にとどまっている。

物価が安い10都市をみると、126位のニューデリー、127位のチェンナイ、131位のムンバイ、132位のバンガロールと、インドが4都市を占めた。アジアからはさらにアルマトイ(カザフスタン)とカラチ(パキスタン)が同率127位に入った。127位にはアルジェ(アルジェリア)も並んでいる。

124位がダマスカス(シリア)とカラカス(ベネズエラ)、最下位の133位はルサカ(ザンビア)だった。

カラカスは数年前までトップ10に入っていたが、ベネズエラが複数の為替レートを併用する制度を導入した影響で急降下したとみられる。EIUは「カラカスの物価は公定レートだけを使って計算するとニューヨークの4倍あまりに上るが、闇レートを適用するとニューヨークのほぼ10分の1になる」と指摘している。

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