海外出張が楽になる新サービス7選

「DUFL」は荷物なしの旅行を可能にするという

2016.03.19 Sat posted at 21:00 JST

(CNN) ビジネスでの出張はたいてい退屈な時間が長いうえ、緊張やイライラを伴うもの。だがITを駆使して旅を少し楽にする新サービスやアプリが登場している。

CNNはこのほど、ロンドンで開催された「ビジネストラベルショー」を取材。こうした新サービスの背後にいる人たちに話を聞いた。

1.旅の荷物をなくす

バーチャル荷造りサービス「DUFL」は、荷物なしで出張できるサービスを展開している。

欧州・中東・アフリカ地域担当の責任者であるジョージ・ミーク氏によれば、DUFLはビジネスに使う服や靴、小物などを輸送し、クリーニングしたうえで保管するもの。利用者は荷物なしで出張し、行き先で洗い立ての服を受け取ることができる。

このサービスは昨年5月に立ち上げられ、ビジネストラベルショーの「ディスラプト賞」を獲得した。

DUFLに登録した利用者は、まず同社から届けられるスーツケースに旅先で必要となる物をできるだけ詰め込み、スーツケースを回収してもらう。そして出張の際には、その物品からなる「仮想クローゼット」から必要な物を選んで「荷造り」する。

保管にかかる毎月の手数料は9.95ドル(約1100円)。サービス自体の利用料は往復で99ドルとなっている。

DUFLは米国で立ち上げられ、現在、欧州やシンガポール、東京などのビジネス拠点で利用できる。スポーツ版もこのほど提供を開始したほか、3月には日本でゴルフ版も始まる。

2.退屈を軽減

旅の退屈な時間を軽減するネットワーキングアプリ「ジャンボ」は昨年末、立ち上げられた。現在は招待客のみの利用となっている。

創設者のローラ・ステムブリッジ最高経営責任者(CEO)によれば、ビジネス交流サイト「リンクトイン」を出張者向けにしたようなサービスだという。

利用者はアプリで会食を設定することにより、組織内での人脈を拡大できるほか、出張で来た他の利用者と交流することもできる。

組織や業界、趣味ごとの集まりに加われる「トライブ」機能もこのほど始まった。

決済アプリ「Revolut」の画面

3.宿泊先を手配

出張先でホテルの予約が取りにくいときなどに活躍するのが「マジックイベント」(近く「マジックステイ」に改称予定)だ。

民泊仲介サービス「エアビーアンドビー(Airbnb)」に似たサービスで、出張者向けにビジネス街での宿泊先を手配している。

欧米を中心に60都市でアパート2万戸を利用できる。アパートと物件保有者は事前にオンラインと電話での調査で審査を受け、立地やWiFi環境などを基に選ばれている。

4.為替レート対策

グローバルに展開する決済アプリ「Revolut」は、透明性を保った形で自分のお金を管理できるサービスで、デビットカードとしての役割を果たす。

2015年7月に立ち上げられた。同社のアナリスト、ガス・グールド氏によると、すでに90種類の通貨に対応しており、外貨取引にまつわる手数料などを支払わずに済む。

グールド氏によれば、ポンドやドルなどで資金をチャージしたうえ、銀行を通さずに銀行間取引レートで外為両替ができる。「ひどい為替レートで損をする羽目に合わずに済む」という。

5.航空機乗り換え案内

イタリアで2015年11月に設立された「Beepry」社は、複雑な旅程での航空路線検索サービスを強みとする会社だ。

創業者のサルバトーレ・アンブロジーノCEOによれば、同社の特許出願中の検索アルゴリズムはコストや効率面で最適な航空路線を見つることを可能にし、「より早く安い、利用者のニーズに合った」路線を案内できるとしている。

現在は企業向けのサービスが中心。最近の研究では、会社員のおよそ3分の2が出張に際して社外の予約システムを使っているとの結果も出ており、同社に追い風となりそうだ。

ラウンジを利用して旅行のストレスを軽減

6.地上の旅も効率的に

2014年に設立された「Flitways」では、ライドシェア(相乗り)サービスを旅行業界に持ち込もうとしている。こう話すのはマーケティング責任者のザッキー・ハムラス氏だ。

利用者は140都市でタクシーなどを事前予約できる。最大で1年前から予約できるというのが同社の売りだ。空港に着く前からライドシェアを手ごろな値段で事前予約できる点も面白い。

ハムラス氏によれば、同サービスでは車両の提供者と直接契約しているため、「タクシーの価格は業界標準よりも安い」としている。

7.空港ラウンジ

「Loungebuddy」は世界中の空港ラウンジに座席を見つけて予約できるようにしたアプリだ。

仕事のスペースや休憩場所などを確保したい出張者はこれで、ファーストクラスのクラブの一員でなくても空港での長い待ち時間のストレスから解放される。

創設者のタイラー・ディックマンCEOは15歳のとき、コンピューター関連の会社を設立し、高校卒業前から多額の売り上げを記録した経歴を持つ。

利用者は20~50ドル(約2300~5700円)の手数料で空港ラウンジの席を予約できる。すでにラウンジの利用資格を手にしている人は無料でスペースを確保することも可能だ。

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