トランプ氏の集会延期、支持者と抗議する人々が衝突

トランプ氏に抗議する人々が集会会場の内外に大勢集まった

2016.03.12 Sat posted at 12:33 JST

(CNN) 米大統領選に向けた共和党指名獲得レースで先頭を走る実業家のドナルド・トランプ氏の陣営は11日、米イリノイ州シカゴで予定されていた同氏の集会会場で大規模な抗議運動が起きたのを受け、安全上の懸念から集会を延期した。延期の発表後、トランプ氏の支持者と抗議する人々の間で殴り合いの衝突も起きた。同氏の集会では先日も暴力事件が発生し、懸念が高まっていた。

このイベントはイリノイ大学で予定されていたもので、会場の内外で大規模な抗議行動が起こった。イリノイ州では4日後に共和党の予備選を控えている。

会場のアリーナには数百人のデモ隊が殺到。トランプ氏が現れる前から抗議行動が始まった。アリーナの少なくとも5区画が抗議者に占拠された。

トランプ陣営の声明によると、シカゴに到着したトランプ氏は警察当局と会談。会場内外に集まった数万人の安全を考慮し、集会の延期を決断したという。声明では参加者への感謝も伝えた。

秩序回復に向けてシカゴ警察が出動するなか、この発表の後も、トランプ氏の支持者と抗議者のあいだで数件の殴り合いが見られた。

集会は延期された

イベントが中止になった後、トランプ氏の支持者は「われわれにはトランプが必要だ」と連呼。一方、抗議側は「トランプを困らせてやった」などと叫んだ。民主党から大統領選に名乗りを上げているバーニー・サンダース上院議員の支持者が「バーニー」と連呼する場面も見られた。

トランプ氏はイベントの後、米MSNBCの取材に応え、今回の暴力に遺憾の意を表明。「この国ではもう、暴力やその可能性なしに大都市で集会を開くことすらできない。私は本当の暴力は見たくなかった。それが延期にした理由だ」などと述べた。

トランプ氏の集会では最近、抗議活動や人種間の緊張が激化している。10日にはトランプ氏の集会に今週参加した男が暴行容疑で訴追された。黒人の抗議者をいきなり殴ったとされ、イベントから連れ出されていた。

トランプ氏支持者と抗議する人々が衝突

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