ワシントン(CNN) 米大統領選に向けた民主、共和両党の候補者指名争いのヤマ場となる1日の「スーパーチューズデー」では、民主党のクリントン前国務長官と共和党の実業家、トランプ氏がそれぞれライバル候補との差を広げ、指名獲得に大きく歩を進める見通しだ。
CNNの予想では、すでにジョージア、アラバマ、テネシーの各州で民主クリントン氏、共和トランプ氏の勝利が確実となった。クリントン氏はさらにバージニア州、トランプ氏はマサチューセッツ州も制する見通し。民主党ではサンダース上院議員が地元バーモント州で勝利を確実にしている。
この日は大票田のテキサスなど南部諸州やコロラド(民主党)、アラスカ(共和党)、ミネソタ、バーモントの各州が一斉に予備選、党員集会で代議員を選ぶ。民主党候補は11州と米領サモアで、指名獲得に必要とされる代議員の過半数2383人のうち865人、共和党候補は11州で過半数1237人のうち595人の獲得を争う。
民主党ではクリントン氏が、黒人有権者からの圧倒的な支持を背景に大勝する勢い。ライバルのサンダース氏に代議員数で100人前後の差をつけたい構えだ。サンダース氏はバーモントに加え、ミネソタやコロラド、オクラホマで勝利を狙う。
共和党ではトランプ氏が優位に立ち、「大統領にふさわしい人物ではない」と主張するライバル候補や党重鎮らの抵抗をよそに支持を拡大している。今後余程の逆転劇がない限り、指名を獲得するとの見方が強い。
CNNと調査機関ORCが2月29日に発表した世論調査によると、共和党支持者の間ではトランプ氏の支持率がこれまでの30%前後から49%まで跳ね上がり、後を追うクルーズ上院議員やルビオ上院議員に30ポイント以上の差をつけた。
クルーズ氏はテキサス州ヒューストンでの投票に先立ち、記者団に「トランプ氏を破りたければ1対1のレースに持ち込む必要がある」と強調。ルビオ氏とケーシック・オハイオ州知事に撤退を促す意向を示唆した。
クルーズ氏は地元の同州でやや優勢とみられるが、ここで勝利を確保できなければ自身が撤退の危機に陥る恐れもある。