英首相、「EUと合意」 残留に向けた条件で

キャメロン英首相

2016.02.20 Sat posted at 11:46 JST

(CNN) 英国のキャメロン首相は19日夜、記者会見を開き、英国が欧州連合(EU)残留のために求めていた条件で、EUの首脳陣と合意したと明らかにした。

合意内容について内閣の承認を得られれば、今後の焦点はEU残留の是非をめぐる国民投票に移る。キャメロン首相は国民投票について、「われわれの未来を決める一世一代の機会」と述べた。

キャメロン首相はまた、「EU内での特別の地位を英国に与える合意を交渉で勝ち取った」とも述べた。ロンドンに空路で帰国し、翌朝にも内閣に結果を報告する見通し。

キャメロン首相は、自身が求めていた譲歩案をEUが提示したと主張。英国は「欧州超大国」の一部には決してならないと述べたほか、焦点となっていたEU域内移民への福祉受給制限については「福祉制度へのアクセスをめぐり厳格な制限を新たに設けていく」とした。

メルケル独首相はEU首脳陣は英国の残留を明確に望んでいると語った

また、英国は今後もユーロ圏に加入しない意向を表明。「われわれの経済に不可欠な保護措置を取り付けた。ユーロ圏外にいながら単一自由市場の規則策定をめぐり全面的な発言権を確保することに成功した」と述べた。

キャメロン首相はテロの脅威を念頭に、EUに残留することで英国はより安全になるとも指摘。「今は各国が協力し、数を結集させることが力になる時代だというのが私の見方だ」と述べた。

世界の指導者たちは今回の合意を歓迎。ドイツのメルケル首相は「われわれは英国が国内でEU残留への支持を得られるよう、キャメロン首相にパッケージを付与した」と述べるなど、EU首脳陣は英国の残留を明確に望んでいるとの見方を示した。

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