同時テロに巻き込まれたロックバンド、再びパリで公演

イーグルス・オブ・デス・メタルがパリ公演を行った

2016.02.17 Wed posted at 12:17 JST

パリ(CNN) 昨年11月のパリ公演で会場がテロに見舞われた米ロックバンド「イーグルス・オブ・デス・メタル(EODM)」が16日、再びパリに戻ってコンサートを行った。

観客の中には白いバラの花を持つ人や、松葉づえをつく人の姿も。11月13日に起きたパリ同時テロでは、同バンドのコンサート会場だったバタクラン劇場が襲撃され、ファン89人が殺害された。

ボーカルのジェス・ヒューズをはじめ、メンバーが登場すると会場は盛大な歓声に包まれた。最初の楽曲は途中で演奏を止め、黙とうを呼びかけた。

公演が始まる数時間前、ヒューズはCNNのインタビューに応じ、今回のパリ公演は「単なる公演以上の意味がある」と強調。これが自分自身とファンにとっての癒やしになってほしいと語っていた。

CNNのインタビューに答えるジェス・ヒューズ

今回の公演はオリンピア劇場で行われ、11月のテロで負傷した人や犠牲者の遺族など900人を含む2800人あまりが詰めかけた。バタクラン劇場は今も封鎖されたままとなっている。

会場では観客が感情を抑えられなくなった場合に備えて心療医30人が待機し、テロ再発防止のため厳重な警備が敷かれた。EODMは銃撃が始まった時に演奏していた「キス・ザ・デビル」の演奏を見送った。

同時テロで親友を亡くしたという観客は、「完璧だった。誰もが幸せでいたいと強く思っていたし、(EODMは)悲しむ時間を与えなかった。ほんのひと時だけでも忘れられてよかった」と話している。

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