ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルが26日に発表した2015年10~12月期の決算は純利益、売上高ともに前年同期を約2%上回り、過去最高を記録した。スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の販売台数も1%未満の伸びながら、かろうじて最高記録を更新した。
10~12月期の純利益は184億ドル(約2兆1800億円)、前年同期の180億ドルに比べて約2%増と、市場の予想を上回った。
売上高は759億ドルで、前年同期の746億ドルから約2%増加した。アップルはこの数字について、ドル高の影響で売上高が目減りしなければ8%の伸びが期待できたと説明している。同社の売上高のうち、国外販売が占める割合は約3分の2に上る。
中国での売上高は184億ドルで、前年同期比から14%増加し、全体の24%を占めた。
iPhoneの販売台数は7480万台。前年同期の7450万台からほぼ横ばいとなった。
ティム・クック最高経営責任者(CEO)は、iPhoneユーザーのおよそ6割は依然として新モデルの「6」「6S」シリーズに買い替えていないと話す一方、10~12月期は1時間に3万4000台のiPhoneが売れた計算だとして「絶大な人気」を強調した。クック氏によれば、全世界で現在使われているアップル製品は10億台を超えるという。
タブレット端末「iPad(アイパッド)」の販売台数は1610万台と前年同期を25%下回り、8期連続の減少となった。
パソコンの「Mac(マック)」は530万台で、前年同期比4%減。市場予想では600万台を記録するとみられていた。10~12月期のパソコン市場は全体として低調だった。
アップルはまた、今年1~3月期について、売上高が500億~530億ドルにとどまり前年同期の580億ドルから減少すると予想している。
同社の売上高が減少するのは、2003年3月以来初めてとなる。クック氏はさらに、iPhoneの販売台数も発売以来初めて減少に転じるとの見通しを示した。