(CNN) 米東海岸の一帯を襲った暴風雪から一夜明けた24日、ニューヨークやワシントンなど各地で除雪作業が始まり、公共交通機関も徐々に運行を再開した。しかしニュージャージー州沿岸部では引き続き高波への警戒を続けているほか、ニューヨーク州のロングアイランド鉄道は雪の影響で施設が破損するなど、25日の通勤の足に影響が出る恐れもある。
ニューヨーク州知事は「まだ危機を脱したわけではない」と強調し、ボルティモア市長も不要不急の外出は避けるよう促した。
積雪はウェストバージニア州の一部で1メートルを超えたほか、ニューヨークのJFK空港で約80センチ、ワシントンダラス国際空港やニュージャージー州ニューアークで約70センチを記録。ニューヨーク市のセントラルパークでは、1869年以来となる約68センチの雪が積もった。
デラウェア州やバージニア州の沿岸部はハリケーン並みの暴風に見舞われた。
ニュージャージー州南部ノースワイルドウッドでは予想を超す高波が押し寄せて多数の住民が避難。自宅に取り残されて救助を待つ住民も多く、緊急通報電話が鳴りやまない状態だという。市の大部分は停電に見舞われた。
今回の暴風雪ではノースカロライナ州やニューヨーク市などで少なくとも15人の死亡が確認された。ニューヨーク州知事とボルティモア市長の24日の記者会見によれば、さらに数人が除雪作業中に死亡している。
ワシントン市も道路などの除雪作業を急ぐ一方、市内の学校は25日も休校が決まった。バスや列車の運行再開については24日中に決定する。
24日早朝の時点でノースカロライナ州を中心に7万4000世帯以上で停電が続いている。空の便は23日から24日にかけて8596便が欠航となった。
ニューヨーク市内の道路の通行止めは24日午前7時に解除された。ニューヨーク州知事も、道路や橋、トンネルの通行止めはすべて解除され、空港も営業を再開したと発表。列車もロングアイランド鉄道を除いて運行を再開した。
23日の公演がすべて中止になったニューヨーク市のブロードウェーも、電力が復旧したため24日の公演は予定通りに行われる。