武装集団が大学襲撃、学生20人死亡 パキスタン北西部

パキスタン北西部の大学を武装集団が襲撃。治安部隊との銃撃戦を展開した

2016.01.20 Wed posted at 17:23 JST

パキスタン・イスラマバード(CNN) パキスタンからの情報によると、同国北西部チャルサダにあるバシャ・カーン大学が20日、武装集団に襲われた。少なくとも学生20人が死亡し、これを上回る数の負傷者が出ている恐れがある。

同大学の構内からは20日午前、銃声や爆発音が響いた。

地元救急当局の報道担当者はCNNに、遺体の収容はまだ完了せず、治安部隊による作戦が続いていると語った。

軍の報道官はツイッターで、犯人側の4人を殺害し、建物や屋上を全て掌握したと述べた。

現時点で犯行声明は出ていない。

地元警察の幹部はCNNに、治安部隊が襲撃犯2人を殺害したと語った。そのほかの犯人らが構内で人質を取っている可能性もある。

地元のCNN系列局が運営するジオテレビは現場にいる記者の話として、「治安部隊は現場でテロリストと銃撃戦を展開している。テロリストの人数は判明していない」と伝えた。構内のあちこちに少なくとも3人が身を隠しているとの情報もある。

構内には教授陣や事務職員、学生がいたとみられる。同国メディアは大学副総長からの話として、負傷者5人が運び出されたが、このほかの学生3000人と訪問者600人にけがはないと伝えていた。

シャリフ首相は訪問先のチューリヒからの声明で、「大学へのテロ攻撃」で犠牲者が出たことに「深い悲しみ」を表明。「卑劣な攻撃」を非難し、「罪のない学生や市民を殺す者に信仰や宗教はない」と述べた。そのうえで、テロの脅威を国内から一掃する決意を改めて強調した。

バシャ・カーン大学は2012年、アフガニスタン国境付近に設立された。校名は1920年代にパシュトゥン人の独立運動を率いた指導者の別名にちなんで付けられた。20日は同指導者の28回目の命日に当たる。

現場から40キロ足らずの軍系列学校では14年12月、反政府武装勢力「パキスタン・タリバーン運動(TTP)」による襲撃事件があり、子どもたち132人を含む145人が死亡した。

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